エボラ出血熱治療薬の迅速な治験、西アフリカで実施へ
西アフリカで猛威をふるっているエボラ出血熱に対し、治療薬の臨床試験が同地域で行われる。国境なき医師団(MSF)によると、迅速に治験する国際的な取り組みとしては初めての試みで、同団体のほか、国際重症急性呼吸器・新興感染症協会(ISARIC)、世界保健機関(WHO)、パスツール研究所などが参加する。
候補薬は現在複数が検討されており、WHOが任命する専門家グループが、効果や製造能力などを総合的に判断し優先順位を決める。患者に投与し、安全性と有効性が確認された薬は最速で実用化できるようになるという。 いくつかの候補薬は、すでに動物実験やコンパッショネート・ユース(※人道的配慮から、生死に関わる病気の患者に対し、販売承認に先立って未認可薬の使用を認める制度)などで有望な結果が出てきているものの、エボラ出血熱患者への有効性や安全性に関する試験が行われたものはまだないという。