サッカー海外遠征に子どもを送り出す親の出費はいくら? 中井卓大を見出した人物が語る、スペイン遠征の魅力と現実<RS of the Year 2023>
海外にチャレンジする最初の経験を積む素晴らしいツールとして
――スペインでは大会参加以外にも、練習参加もできるのですか? 高橋:練習参加もできます。ちょうどいま(編注:2023年1月)サバデルの練習参加に15人行っています。他にもジローナのカンテラに練習参加したり、ウエスカのカリキュラムが受けられるなど、短期のものから留学までいろいろあります。 ――大会参加と練習参加を同時に行うようなプランもあるのですか? 高橋:そのようにカスタマイズしている子はいます。大会は大会でスケジュールがびっしり詰まってしまうので、大会期間中にどこかのチームに練習参加をすることは難しいのですが、個別に相談を受けて、大会の前後に練習参加を行うかたちはよくあります。 ――最終的に、海外遠征を通じて子どもたちにどういった影響が出ることが理想的と考えていますか? 高橋:サッカーだけにこだわらず、海外遠征を通じて「ワクワクドキドキ」を体験してほしい、というのが一貫した思いです。世界で戦えるグローバルな人材の育成にこの事業を通して貢献できたらうれしいですね。海外にチャレンジする最初の経験を積むツールとしてサッカーは素晴らしいきっかけづくりになると思うので。これからも、スポーツを通じて子どもたちが世界に出る環境をさまざまなタッチポイントで生み出していきたいと思います。 <了>
[PROFILE] 高橋尚輔(たかはし・なおすけ) 1975年7月23日生まれ。株式会社エクスクルーシボ代表。学生時代は三菱養和SC、国士舘大学サッカー部でプレー。卒業後、イベント会社やJリーグクラブ、スポーツ選手のマネジメント会社を経て、独立。2012年にはスペインサッカーのラ・リーガ2部CEサバデルのスカウティングディレクター&球団取締役に就任。同年、日本でレアル・マドリード・ファンデーションキャンプを開催。中井卓大のレアル・マドリードのカンテラ入りを後押しした。現在は育成年代の少年少女のスペイン遠征事業に精力的に取り組んでいる。
インタビュー・構成=中林良輔[REAL SPORTS副編集長]