【Playback箱根駅伝】第15回/早大が2年連続7度目の頂点!立教大と専大が初出場、中大・村社がデビュー
2024年に箱根駅伝は第100回大会を迎える。記念すべき100回に向けて、これまでの歴史を改めて振り返る『Playback箱根駅伝』を企画。第1回大会から第99回大会まで、大会の様子を刻んでいく。(所属などは当時のもの) 【写真】第15回箱根駅伝貴重なアザーカット/増上寺前を通過する日大、慶大、明大
第15回(1934年/昭和9年)
往路は早大と日大のシーソーゲームも早大が逃げ切る 今大会から立教大と専大が新たに参加。13校でレースが行われた。 先手を取ったのは日大。1区の村上昇が2位の慶大に35秒差をつける区間賞と好スタートを切ると、2区の鈴木勇が区間新記録の快走を見せて、2位に浮上した早大に対して1分45秒のリードを奪った。 しかし、3区の荒川清孝が区間10位と失速。変わって早大が先頭に立つと、4区の角谷保次が区間賞でリードを1分47秒から2分39秒に広げた。 5区では慶大や法大に追い上げられたが、早大は中島幸基が先頭を守り切って往路優勝。2位は慶大で1分30秒差、3位は松本四郎が区間新記録の走りを見せた法大が2分20秒差で続いた。 6区では早大の鈴木政数が区間4位に留まるなか、日大が矢萩丹治の区間賞の快走もあり、早大と1分1秒差の2位に浮上する。 逃げる早大は7区に2年前のロサンゼルス五輪マラソン6位の金恩培が1時間11分59秒の区間新。ここで日大との差を4分26秒にまで広げた。 早大は8区でも渋谷松夫が区間賞を獲得してリードを1分56秒に拡大。10区は区間7位と不調だったが、大量リードに守られて2年連続7回目の優勝を果たした。 2位は日大。矢萩や9区・武田恒一の区間賞もあり、復路成績では早大を2秒上回って初の復路優勝を手にしている。また、5区2位と好走した曽根茂は第8回大会からこの大会まで8回連続出場。これは歴代最多の記録として残る。 3位は慶大。ロサンゼルス五輪5000m・10000m代表の竹中正一郎は8区2位と好走した。5位の中大は2年後のベルリン五輪で5000mと10000mの両種目で4位入賞を果たす村社講平が8区3位で箱根駅伝デビュー。同じくベルリン五輪で5000mと3000m障害に出場することになる田中秀雄が10区で区間賞に輝いた。
月陸編集部