佐藤大平は練習用パターを臨時投入 「なんとなく良い感じ」で2位浮上
◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 3日目(9日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70)◇晴れ(観衆1万48人) 【画像】“ドライバーの賞味期限”って? 日が陰り始めた夕方、上着を着こむ選手が多い中で佐藤大平は半袖でホールアウトした。「上がり3ホールで寒いなと思ったんですが、あと3ホールだし、まあいいや…」。上着を羽織るタイミングは逃したが、プロ10年目での初優勝のチャンスは今度こそ逃さない。 4打差7位から出た佐藤大平が、5バーディ、1ボギーの「66」で回って通算8アンダー2位に浮上。初タイトルに向けて、首位に1打差で最終日を迎える。 「この3日間、ピンチもしのげて良いリズムでゴルフができている」。この日は序盤の2番で4mのパーパットを残すピンチが来たが、しっかりと沈めてパーセーブ。スティンプメーターで13フィートを超えるツアー屈指の高速グリーンでもリズム良く回れているのは、初日(木)の朝に投入を決めた練習用のパターにあった。 普段はピン型を使っているが、ストローク矯正の練習用として使うスコッティキャメロンのL字パターを投入。「いつものパターだと、打った感じとタッチが違った。なんとなく、なんとなくです」と初日の朝まで迷ったが、高速グリーンでより安心感のある一本をチョイス。「パターを替えるだけで、本当に良くなった」というグリーン上のフィーリングの良さが好スコアにつながった。 2015年にプロ転向。18年には下部ABEMAツアーで2勝を挙げて賞金王にも輝いたが、まだレギュラーツアー初優勝には届いていない。今季はトップ10が3度で、予選落ちは20試合の出場で4度と状態も悪くない。「自信を持ってパターも打てているので、いい結果で終われたら」。1打差を追う金谷拓実、2位で並ぶ石川遼との最終組から、悲願の初優勝を追う。(静岡県御殿場市/谷口愛純)