金利不安で米国株から資金流出、グッドニュースは良くない-BofA
(ブルームバーグ): 米銀バンク・オブ・アメリカ(BofA)によると、好調な米経済とインフレのしつこさが米連邦準備制度が金利を高めの水準により長くとどめるとの懸念をあおり、投資家が株式から資金を引き揚げている。
マイケル・ハートネット氏率いるストラテジストチームは、「良いニュース=良い」だった1-3月(第1四半期)から考え方が変わり、良い経済ニュースは株式にとって悪いニュースになっているとリポートで指摘。
その証拠に17日までの2週間で投資家が株式ファンドから211億ドル(約3兆2600億円)を引き揚げ、2週間の流出額としては2022年12月以来の高水準になったとBofAはEPFRグローバルのデータを引用して説明した。
4月の米国株は好調だった1-3月期から一転して低迷している。インフレと労働市場の状況を踏まえ、トレーダーが利下げ観測を後退させているためだ。中東紛争の激化も、エネルギー価格の上昇を招き、金融緩和をさらに遅らせるとの懸念から、リスク選好の重しとなっている。
強気派はこの米国株反落を「健全なもの」と見なす一方で、弱気派は高値更新に苦しむ米成長株への警戒感を強めているとハートネット氏は分析。高利回り債には不気味な兆候があり、「『悪いニュース=悪い』へのより不吉な移行」を示唆しているという。
原題:BofA Strategists Say Rates Jitters Are Fueling Stock Outflows (抜粋)
--取材協力:Michael Msika.
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Farah Elbahrawy