武尊が「ケガの回復次第」の条件付きも復帰に意欲「今は選ぶ立場ではないがゆくゆくはロッタン選手と戦いたい」【ONE】
K-1 WORLD GP 3階級制覇王者の武尊(team VASILEUS)が3月2日、復帰に向けての前向きな姿勢を見せた。 武尊は「ONE 165: Superlek vs. Takeru」(1月28日、東京・有明アリーナ)でONEフライ級キックボクシング世界王者のスーパーレック・キアトモー9(タイ/Kiatmoo9 Gym)に挑戦するも判定負け。試合後のリングで「僕ができる限界はここまでです。これ以上、僕は体を作れません」と涙交じりで語り、その動向に注目が集まっていた。 この日は1月29日に徳間書店から出版された初の自著「ユメノチカラ」の出版を記念したトークイベントを都内で開催。定員80名でチケットがすぐに完売してしまったことから、イベントの模様は武尊YouTubeチャンネルにて生配信され、アーカイブで視聴することも可能となっている。 武尊はイベント後の取材で、スーパーレック戦で負ったケガについては「筋断裂は腿と腕。そこはほぼ良くなっている。ヒザの骨折はまだ完治していない。2~3カ月くらいで治るのではないかと思っている」と説明。上半身を使う練習は再開しているのだが、本格的な練習再開については「3カ月くらいはかかるかな」とのこと。 イベントでは「現在の目標は復帰戦」と語っていたのだが「試合の3日後くらいに“次、こうすれば勝てるかな”と考え始めていた。こういうことを考えるということは“またやりたいのかな?”と思い始めた」と復帰に傾き始めた時期を明かした。
SNSでスーパーレックに「戦ってくれてありがとう。あなたの強さを感じて、さらにモチベーションが上がりました」といったメッセージを贈っていたことについては「負けて悔しい気持ちはもちろんあるが、プロになって初めて“完敗したな”という気持ちになった。今まではどこかで“負けてない”という気持ちがあったり“あと1Rあれば勝てていた”と思うことも多かったが、今回は本当に完敗したなという気持ちになっている。悔しさもあるが、それが“もっと強くなりたいな”と思うきっかけにもなった。そういうお礼の意味も含めてメッセージを贈りました」とその心境を明かした。 復帰戦については「今は選ぶ立場ではないかなと思うので、誰というのは特にはないが、決まっていた試合だったのでゆくゆくはロッタン選手とやりたい」、その時期については「体がまだどうなるかというのがあるので分からないが、気持ち的には年内にはやりたい」と語った。またONEのチャトリ・シットヨートン会長が武尊、スーパーレック、ロッタンの三つ巴の対戦に期待をかけていることについては「期待してくれるのはうれしいし、自分の中でもあの2人以下って世界一ということを証明したいという気持ちはもちろんある」と語りつつも「あとは体がしっかり戻ってくれれば。それ次第」といずれにしてもケガの回復が先という姿勢を見せた。 また本の中では7代目タイガーマスクを襲名したことについても触れた際に「子どもたちにパワーを与えられるならエキシビションマッチも考えてみたい気もするけれど、どうだろう?」と呼びかけているのだが「そういうのを期待してくれている人もいるので、そういう声があったらやりたいなという気持ちはあります」とも語った。