青学大は連覇へコールド発進 またまたプロ注目・佐々木泰主将が決めた
◇第73回全日本大学野球選手権 2回戦 青学大8―1福井工大(2024年6月11日 神宮) 連覇へ向け、好発進だ。青学大は10安打8得点と打線がつながり、7回コールドでベスト8入りを決めた。 最後はやはり頼れる主将が締めた。5点差とした7回、なおも2死一塁で打席に立ったのが今秋ドラフト候補の佐々木泰内野手(4年=県岐阜商)。迷いなく低めのカーブをすくい上げた打球は軽々と左翼フェンスを越えた。 苦しみも不安も全てを一掃した。今春のリーグ戦では打率・178と最後まで苦しんだ。しかし、優勝決定戦となった中大とのリーグ最終戦で逆転3ランを放ち、復調への突破口を自ら開いた。 真価が試される全国の舞台。第3打席までは「H」のランプこそともせなかったが「感触は悪くなかった」。一発出ればコールド勝ちが決まる7回は見送ればボール気味の低めのカーブをすくい上げ「変化球で少し崩されたが、うまく打てた」。ベンチから仲間が飛び出してきた光景を目にしてコールド勝ちに気付き、「コールドは頭になくてみんなが出てきたのでコールドなんだと思いました」と少し笑った。 リーグ戦中も一人で2時間、打撃マシン相手に打ち続けるなど苦しくても誰よりもバットを振ってきた自負はある。「後悔がないぐらい振った自信はあります」。本来の姿を取り戻した大砲の存在が、強力・青学大打線にさらなる厚みをもたらす。 (村井 樹)