セレクト3億超の良血馬が初陣 半兄にGIホースがいるキングノジョー/関東馬メイクデビュー情報
第4回東京3週目の開催は土日で計4鞍のメイクデビューが組まれている。富士Sが行われる土曜日の芝2000mには各厩舎の血統馬やセレクトセールの高額馬がスタンバイ。距離的にも先につながる一戦として、どの馬が勝ち上がるのか注目だ。 【10月19日(土) 東京芝2000m】 ◆キングノジョー(牡、父シルバーステート、母パレスルーマー、美浦・田中博康厩舎) 2023年のセレクトセールに上場され、取引価格は3億4100万円(税込み)。半兄にジャスティンパレス(天皇賞(春))やアイアンバローズ(ステイヤーズS)、今年から種牡馬として日本に導入されたPalace Maliceがいる。先週の追い切りはデンクマール、レモンポップとの3頭併せの真ん中に入り、しっかりと動かした。併せた相手のデンクマールは前週(14日)にデビュー勝ち。遅れを取っていたレモンポップは同日の南部杯を連覇し、さすがの底力を示した。この馬にも自然と注目が集まるところだ。「まだ左右のバランスなど肉体面が未熟な現状だけど、走ることに対しては前向きな性格。ひと追いごとに良化しているし、スタミナはある。いかにも長めの距離が合いそうなタイプです」と田中博康調教師。鞍上はC.ルメール騎手が予定されている。 ◆ヘヴンウィンド(牡、父エピファネイア、母ヤマノフェアリー、美浦・黒岩陽一厩舎) 2022年のセレクトセールに上場され、取引価格は1億7600万円(税込み)。伯母にデニムアンドルビー(重賞2勝、GI2着2回・3着1回)がおり、牝系を遡るとトゥザヴィクトリー、トゥザグローリー、サイレントディールなど多くの活躍馬が並ぶ。「乗り込むにつれ、だいぶ体力がついてきました。そこまで切れる感じはないけど、きれいなフットワークで走るタイプ。広いコースの中距離向きだと思います」と黒岩陽一調教師。鞍上は川田将雅騎手が予定されている。 ◆ウィッシュツリー(牝、父フィエールマン、母ピースエンブレム、美浦・宮田敬介厩舎) 伯母にブラックエンブレム(秋華賞)、いとこにブライトエンブレム(札幌2歳S)やウィクトーリア(フローラS)がいる。「スラッとした体形。素軽い感じでスタミナもありそう。まだ筋肉の質が柔らか過ぎるので、もう少し芯が入ってくれば変わってくると思います」と宮田敬介調教師。 【10月20日(日) 東京芝1800m】 ◆メリザンド(牝、父サトノダイヤモンド、母ロザリンド、美浦・田中博康厩舎) 祖母がシーザリオ。半兄にオーソリティ(国内外で重賞4勝)、おじにエピファネイア、リオンディーズ、サートゥルナーリアがいる。「背中はいいけど、まだ線が細めで体を使い切れていない現状。心臓は良さそうなので、少しずつ変化してくれば…。奥手のタイプだと思います」と田中博康調教師。 (取材・文:竹之内元)