アイドルって最強って思えた――新生AKB48のキーマン3人が語る「アイドルを続ける理由」
16年で気づいた「アイドル最強」
これまで、卒業生が何人出ようと、AKB48はAKB48として走り続けてきた。AKB48の発足から17年、アイドルを取り巻く環境も大きく変わった。SNSが発達し、K-POPが世界を席巻し、楽曲はCDだけではなく、ネットを通じて消費されていく。有名になろうと思えばアイドルだけではなく、インスタグラマーやYouTuber、ティックトッカーなど様々な手段がある。にもかかわらず、なぜ、彼女たちはアイドルであることを選び、AKB48であり続けるのだろうか。 柏木はこう語る。「私は、AKB48が世の中に知られていない時代に入って、駆け上がっていくことも体験できて、『昔はこうだったな』と感じることもあります。そんな私がなぜAKB48で活動を続けているかというと、その根本は“アイドルが好き”なんです。だから、グループの中や外が変わろうが、関係がないんです。もちろん見える景色は変わりました。でも、コンサート、劇場公演、握手会といったイベントは変わらずにやってきました。好きなことをずっと続けられている――。そんな感覚です」
16年間のアイドル活動で柏木は気づいたことがあるという。「私、一度も辞めたいと思ったことがないんです。アイドルって何でもできますから。女優さんもグラビアもバラエティーも。アイドルが軸足にあるから、それが可能になるんです。16年続けて、“アイドルって最強だな”って思えるようになりました。それに、アイドルって何歳になってもできると私は思っていて。求められる限りは続けていきたいです。松田聖子さんや森高千里さんが究極の理想像です」 本田は「私は芸能界に興味があって、AKB48合格前からちょこちょこオーディションを受けていました。母の勧めでAKB48を受けたんですけど、それ以前に私はチアダンスを6年間やってきて、誰かを笑顔にしたいという思いが強かったんです。アイドルって、その思いを満たしてくれるんです。AKB48は自分に合っていたんだなって思います」と話す。 平田にとってAKB48は物心ついたときから身近な存在だった。「私は小学生のときにAKB48の大ファンになりました。握手会に行ったり、グッズを集めたり、動画を楽しんだりしていました。ファンになったきっかけはテレビです。テレビをつけたらAKB48がよく映っていましたし、テレビ以外ではファンとの距離が近いのも魅力なんです」