楽天、連日の延長サヨナラ負けに梨田監督が「テコ入れ策があれば教えて」
QVCマリンで行われた千葉ロッテ対楽天は、2日連続延長の末、サヨナラ劇で幕を閉じた。15日も8-8のまま延長戦にもつれこむ消耗戦。延長11回、楽天の守護神、松井裕が踏ん張れず、一死一、三塁からデスパイネに三遊間を破るヒットを許し、2試合連続のサヨナラ負けとなった。 楽天は5回まで5-1とリードしていたが、6回二死から先発の釜田が、突如としてストライクが入らなくなった。「体が言うことをきかなくなった」。押し出し四球を与え、なお二死満塁で横山が緊急登板。 「釜田に何かのアクシデントでも起きたのかと思った。まったくの想定外。(ブルペンで準備の)できていたのは2人だけ。横山には気の毒なことをした」と、梨田監督がかばう状況で、代打・井口に横山も押し出しの四球、加藤にもサード線を襲われ、今江が好捕したが、三塁ベースへのタッチが間に合わず1点差。もうこうなると流れを止められない。 3番手の浜矢が、代打・細谷のプロ初となる逆転満塁弾。結果的に7点のビッグイニング。それでも打線は、あきらめず8回に島内、代打・枡田のタイムリーで、なんとか同点に追いついたが、延長11回に登場した松井裕が、2試合連続で救援に失敗した。 「1点をやったら終わりの状況で、先頭に二塁打を打たれて苦しいピッチングになってしまった。真っ直ぐは良かったが、変化球の精度がいまひとつだった」 松井裕がそう悔やむのは、代打逆転アーチで勢いに乗っている先頭の細谷に左翼フェンス直撃の二塁打を打たれたところ。コントロールミスをしたチェンジアップだった。中村にバントで送られ、続く清田にはカウントが悪くなったため歩かせ、デスパイネとの勝負を選んだが、浮いたチェンジアップを引っ張られた。 「細谷はチェンジアップが高く浮いたな。でも彼(松井)を責められない。昨日もああいう使い方をした(回跨ぎ)。明日がゲームがないということで使ったが……」と梨田監督。 まさかの6失点をした5日のロッテ戦から、すべてロッテ相手に救援失敗して3敗目。防御率は6.38にまで落ちた松井裕の守護神としての信頼は、大きく崩れようとしているが、梨田監督は、「配置転換は考えていない」と、逆に安定感の出てきたミコライオとの配置転換説をキッパリと否定した。