【笹井氏会見速報(10)】STAP細胞の多能性を確認できる場面を見たのか?
STAP細胞論文の共著者で、理化学研究所の発生・再生科学総合研究センター(CDB)副センター長、笹井芳樹氏が16日午後、都内で会見。主な質疑応答は以下の通り。 【アーカイブ動画】STAP細胞論文の共著者・笹井氏が会見 質問「STAP細胞の作成は本来だと何をもって成功なのか」 笹井さん「理研で行おうとしているのは論文全体の信頼性が損ねられたという中で、いわばマイナスからスタートして調べる。150%を狙うような正確度をもって示そうとされている。つまり多能性を証明するなかで一番難しいのがキメラをつくること」 「今回疑義があった以上、最も厳密な方法でキメラマウスを作ろうとしている。小保方さんは、キメラ以外の様々な多能性の解析をされているので、どれが成功などの感触をもっていらしたと思う」 質問「生データや多能性を確認できるような場面を見ていないのか」 笹井さん「全部スルーでみるというのは、やってる本人はみられるが、それ以外の共同研究者がみるのは難しい。キメラマウスを作るところはみていない、それは若山さんがみるところ。分業されている」 質問「最終段階でのアドバイザー。どのくらいのアドバイスをした?」 笹井さん「小保方さんと若山さんが2012年春に最初に投稿したバージョンは、私ではなく当時の副センター長が読まれてアドバイスをされていたが、わたしはそれをみていない」 「私が見たのはそこから半年。小保方さんがユニットリーダーになって自分で直したバージョンをみた。それはデータの図表単位においてはかなりきちっとした完結がされていたが、論旨の組み立てが飛んでいるところがあったので、つくりなおして書き直す必要があったので」 「何をどういうロジックでやるかは、横に座ってやっていた」 質問「生データを見たり、そのものを見たりはしたのか」 笹井さん「生データの中で私自身はひとつはテラトーマのHE染色と呼ばれるもののクォリティが良くなかった。それで筋肉といっていいのかというほどのもので、写真をとりなおした」 「STAP細胞というものの試験管細分化を小保方さんと一緒にみて、どういった培養液が向いているのかをみるようなことはした。それ以外のことは若山研で以前にネイチャーに一度出していたものだったので、元のデータに戻ってみていない」