監督休養は、チーム浮上のショック療法となるのか?
オリックスの森脇浩司監督(54)の途中休養が2日、発表された。オフに40億円とも言われる超大型補強を行い、優勝候補に挙げられながら、54試合を終えた時点で、19勝34敗1分けの最下位。5月31日には、早々と自力Vまでが消滅していた。この日の休養会見で、森脇監督は「私の力不足。責任をとることを決意させてもらった」と休養を自ら申し出でた経緯を語り、代行には、福良淳一(54)がつくことになって、さっそく、この日の巨人戦から指揮をとることになったが、森脇監督の途中休養が、ショック療法となってチームが浮上する可能性はあるのだろうか。 元千葉ロッテの里崎智也氏は「監督の休養が今後のチーム浮上に関係することはないと思う」とバッサリだ。 「監督の主な仕事は誰を使うかです。どういう打順を組むのか、どういうローテーションやピッチャーの使い方をするのか。森脇監督の好き嫌いで、実力があるのにチャンスのもらえなかった選手がたくさんいるのならば変化も期待できるでしょうが、今季のオリックスの不振の理由は、そこではないと見ています。 故障者の続出によるピッチャー陣の崩壊、攻撃では、オフの補強によって機動力を使って足で掻き回すという攻撃の長所が消えてしまったことでしょう。ソフトバンクのコーチ時代から、森脇さんは駆け引きをしてくる人でした。僕も現役時代は、森脇さんが何をどう仕掛けてくるかの読みあいが楽しかったりしたものですが、森脇監督の手腕が生きるのは、そういう機動力の使えるチームなんです。 ヘルマン、糸井、駿太らの掻き回しと、中継ぎの豊富さで、接戦を勝っていくのが、昨年優勝争いしたチームの特徴でした。そういうチームの長所が消え、補強した選手も故障で力を発揮できていません。メディカルチェックを含めた調査不足なのか、日々のケアをするチームの体制に問題があるのか。そこはわかりませんが、チーム不振の原因が、森脇監督の采配にないのならば、なおさら監督休養の効果は考え辛いでしょう」