“箱根ランナー”中央大2年の柴田大地が3000m障害で大健闘の2位 「潰れても前でいきたいと思った」 【陸上・日本選手権】
今夏のパリ五輪の出場がかかった日本陸上競技選手権大会が6月27日に開幕。新潟・デンカビッグスワンスタジアムで4日間にわたって熱戦が繰り広げられます。 【画像】日本陸上競技選手権の男子3000m障害で初優勝を飾った青木涼真選手 大会初日の最終種目には、男子3000m障害が行われ、中央大学の柴田大地選手(2年)が力走しました。 この種目の日本記録保持者で東京五輪7位入賞の三浦龍司選手(SUBARU/順天堂大学出身)は、すでにパリ五輪に内定しており不出場。 レースは、23年のブダペスト世界選手権で決勝進出した青木涼真選手(Honda/法政大学出身)が先頭集団で進める展開となりました。そして、優勝争いが青木選手、新家裕太郎選手(愛三工業/創価大学出身)、柴田選手の3人に絞られると、残り300mを切り、青木選手が先頭に立ち優勝。柴田選手は2位でフィニッシュしました。 23年は併催のU20日本選手権で優勝しており、シニアの日本選手権には今回が初出場の柴田選手。「3000m障害は関東インカレで(今季の)一区切りする予定」でしたが、ターゲットナンバー(出場枠)にぎりぎりで滑り込み出場を決めました。 エントリー選手18人中自己記録は18番目で、「失うものは何もない。世界を見据えた時に、後ろからまくる(追い上げる)走りでは今後底が見えると思うので、たとえ潰れたとしても前で行きたいと思いました」と、果敢に先頭集団に食らいつきました。 「ラスト1周まで余裕があった」と言う柴田選手は、青木選手には0秒47届きませんでしたが、最後まで優勝争いを繰り広げ、2位に入る大健闘を見せました。 記録も、自己ベストを一気に18秒も更新し、日本歴代8位、学生歴代2位となる8分24秒68の好記録をマークしました。
しかし、「世界を見据える上ではまだまだ必要な力が足りていない」と反省を口にし、「障害で差が出てしまった」と振り返るように、障害や水濠を飛び越えた際に青木選手に一歩遅れをとってしまった点を課題に挙げていました。課題を克服し、来年の東京世界選手権を目指します。 今季の中央大学は、箱根駅伝は予選会からの挑戦となりますが、チームに勢いをもたらす柴田選手の活躍でした。 「後期は駅伝がチームの軸になる。まずは10月に箱根駅伝の予選会があるので、自分が日本人トップを狙うような走りをしないといけない」とコメントした柴田選手。今年の箱根駅伝では1年生にして10区アンカーを任されており、チームの主力選手として駅伝でも活躍を誓っていました。