【チルいエクストレイルが登場】日産が東京オートサロン2025に出展する3台のカスタムカーを公開!
ディザスター・サポート・スペック
日産ではキャラバンの可能性を追求すべく、2021年のTASから毎年カスタマイズドモデルを出展している。今回は第5弾として、災害時に備える支援車両を提案する。2024年のTASに出展した『ディザスター・サポート・モバイルハブ』は防災というコンセプトが市場から注目され、TAS後に多くの自治体や企業から問い合わせや視察があった。 そこで今回の『ディザスター・サポート・スペック』(DISASTER SUPPORT SPEC.)では、実際に購入、実現できる『備えるキャラバン』をコンセプトに、実用を見据えて進化させた。ふだんは本社で日常使いに活用し、有事があったら災害用パックや備品を搭載して2名で現地入りし、被災した支店の活動再開をサポート。車内で寝泊まりや食事、事務作業ができ、積載した『ポータブルバッテリー ・フロム・リーフ』を活用してネットを繋ぎ情報収集や会議を行う。 ベース車は、キャラバン・プレミアムGX(ディーゼル/4WD)。日常使いを考慮して派手すぎないボディカラーとするが、内外装にオレンジ色をアクセントに用いている。ルーフにはソーラーパネルやスターリンクアンテナも備わる。
有事の際に数日間は災害支援活動が可能
セカンドシート部には車外に展開可能なスライド棚(200kgまで積載可能)を装備し、車外へ引き出せば室内はオフィス空間となる。ラゲッジスペースの棚は天板を展開すればベッドとなり、ラゲッジフロアには重い荷物の移動や積みおろしに便利な低抵抗素材を採用している。 さらに、スライドドアガラスにはサイネージモニターを設置して最新情報を発信し、着替えが可能な折りたたみ個室も積載している。こうした装備により、有事の際に数日間は災害支援活動が可能だという。 日産では、これらのカスタマイズを新車だけでなく、中古車や既販車に対しても対応し、キャラバンの可能性を市場にアピールする。対象顧客は法人や自治体が主となるが、防災意識の高い個人ユーザーもターゲット層に入る。 東京オートサロンというと派手なカスタマイズモデルが主役となるが、こうした『いざという時に使える、実売を見据えたモデル』の出展も、今後は増えていくのかもしれない。
篠原政明(執筆) 田中秀宣(撮影) 平井大介(編集)