ハライチ 岩井勇気が3冊目のエッセイ本「面白いんだよ!って発信していってくれよ」
お笑いコンビ、ハライチの岩井勇気が3作目となる最新エッセイ『この平坦な道を僕はまっすぐ歩けない』(新潮社)を発売、8月1日、都内で刊行記念イベントを開催した。 イベント前に取材に対応した岩井は「エッセイを読んでくれてる人って自分だけが面白いと思ってるみたいな感じの人が多いんで、アピールが足りないぞと伝えたい。もっと外にオープンに、このエッセイ面白いんだよ!って発信していってくれよって今日詰めようと思ってます」と意気込んだ。 岩井が綴るのは、日々の生活のなかで遭遇したことや、なんてことない日常のひとコマから広がっていく文章。 書き始めてからは6年ほどが経ち「文章はうまくなった」と言うが、エッセイの書き方については変化はなく「大したことは書いてない」と本人。「ネタを集めるために何かするとかはなくて、暮らしてる中でちょっとだけ引っかかったことを書いてる。大したことが起こってないですし大したことも書いてないんで、センスさえあれば誰でも書けるって思います」 司会を務めた担当編集が「そのセンスが難しい」と差し込むと、「そうなってくるでしょうね」と本人。「こっちもエッセイストを6年やってますんで。そろそろエッセイストの肩書きを入れていいと思っている」と笑った。 発売されたばかりでリアクションはほぼないというが、出版するたびに新潮社からもらう10冊のうち1冊は島崎和歌子にプレゼントしたそう。1冊目を出したときに島崎が購入して読み、「すごく面白かったよ!」と感想を伝えてくれたからだという。 「 2 冊目以降……3冊目もそうなんですけど、和歌子さんのために書いてるんです。今まで『小説新潮』で連載してきましたけど、そこの読者に向けて書いてたわけではなく、僕は島崎和歌子さんのために書いていました。今日もお昼の番組で一緒だったんで、和歌子さんのために書いた本ですって言って渡してきました」 7月31日は岩井の誕生日で38歳になった。エッセイのタイトルにちなんで、「今後どういう道を歩いていきたいか」と聞かれると、誕生日当日の母親とのエピソードを紹介。 「ずっと乗ってなかったバイクがあったんですよ。さすがに動かないし処分しなきゃいけないってことになったんですけど、手続きのやり方が分からなくて、とりあえず母親に全部やってもらって、引き取りの立ち合いまでやってもらっちゃったんで…今後そういうの減らしていかないといけないと思いました。結婚もしたんで、大人としてちゃんとやらなきゃいけないなと思いました」と、苦笑いだった。 取材の冒頭で感想を聞かれ「もう3冊目。担当編集の人から3作で完結、3部作ですみたいなことを言われていたので、やっと終わったな」と笑ったが、担当編集は「私は終わってないと思っている」と強調していた。