テレグラムの「TON」、Polygon Labsと提携しL2ネットワーク構築へ
「TON」がPolygon Labsと提携、L2ネットワーク構築へ
パブリックブロックチェーンである「オープンネットワーク(The Open Network:TON)」を基盤にしたアプリケーション開発を支援する「オープンプラットフォーム(The Open Platform:TOP)」が、「ポリゴン(Polygon)」の開発を主導する「ポリゴンラボ(Polygon Lab)」と提携し、EVM(イーサリアムバーチャルマシン)環境をサポートしたL2ブロックチェーンを開発することを7月10日に発表した。 このL2ブロックチェーンは「TON」のチームによって開発されるわけではなく、新たに組織された「トンアプリケーションチェーン(TON Applications Chain:TAC)」のチームによって開発されるという。 なお「TAC」チームはこのL2ブロックチェーン開発を、現在ベルギーのブリュッセルで行われているイーサリアム(Ethereum)イベント「ETHcc」で発表したという。 「ポリゴン」の公式Xの投稿によると「TAC」は、「ポリゴンラボ」が開発するブロックチェーンを統合したネットワークの構築を目的にしたアグリゲーションレイヤープロトコル「アグレイヤー(AggLayer)」に接続するという。またポリゴンの技術を使用したブロックチェーン開発キットである「ポリゴンCDK(Polygon CDK)」を採用したZKP(ゼロ知識証明)ベースのブロックチェーンになるとのことだ。 これにより「TON」エコシステムのユーザーに向けて、既存の分散型アプリケーション(DApps)を「TAC」に移植することでエコシステムを拡大することを容易にし、「TAC」自体のエコシステム拡大が期待されている。 「TON」は、メッセージングアプリのテレグラム(Telegram)の創設者が開発を開始したブロックチェーンプロジェクトだ。2020年に米国証券取引委員会(SEC)の規制により開発は中止されたが、その後「TON財団」が開発を引き継ぎ、今に至る。
田村聖次(幻冬舎 あたらしい経済)