特急「サンダーバード」車体デザイン見直し ── 北陸新幹線とも接続・停車駅の設備充実も
JR西日本は28日、3月14日に開業する北陸新幹線とも接続し、北陸と近畿エリアを結ぶ特急「サンダーバード」の車両リフレッシュ、停車駅をバリアフリー化するといった設備改善へ取り組んでいくことを発表した。この中では車体デザインの見直しも含まれており、同社は「サンダーバードらしさを表現したデザインへ変えていく」としている。また、運転見合わせなどの原因を引き起こす「強風」対策なども施される。
グリーン車座席「ソフトでホールド感あるものに」
同社によると、今回の「車両リフレッシュ」は、客のニーズをふまえ車内設備を充実し、よりくつろいで利用してもらえるように改善していくという。 予定されている概要は、グリーン車の座席を「よりソフトでホールド感のある座り心地」となるように改良。内装デザインも落ち着きと趣きのあるデザインに変更し、普通車の座席もブルーに統一するという。 グリーン車と普通車出入り口付近の席にはコンセントを整備。トイレはグリーン・普通両車対応のトイレに温水洗浄機能付きの暖房便座を導入するという。この導入は同社では初めてとなる。 このほか、女性専用席では「ブランケット」が利用できるようになるという。
「サンダーバード」モチーフにしたシンボルマーク
今回は車体デザインの見直しもはかる。これまでのホワイトボディとブルーのラインを基調とし、大きな窓をより強調し、「サンダーバード」をモチーフにしたシンボルマークなどを施すという。 同社は「長く親しんでいただいている『サンダーバード』らしさと新しさを表現したデザインとします」と話している。 これらのリフレッシュは、681系・683系といった全車両が対象となっており、今年の秋ごろから2018年度末までに順次投入していく計画となっている。
停車駅のトイレ改修やディスプレイ増設も
同社では、車両リフレッシュのほかに「停車駅」のトイレや運行情報を掲示するディスプレイの設置など、設備の充実をはかることも発表した。 停車駅である武生、鯖江両駅のトイレを今年の秋、洋式トイレに改修する。これにより、同特急停車駅ではすべてが洋式に変わることとなる。 また、敦賀・武生・芦原温泉・加賀温泉の4駅ホームに発車標を2016年度末までに増設する予定。北陸本線の各停車駅改札口には、運行情報を表示するディスプレイを増設。これは来月に設置されるという。 今年度末までには、鯖江・芦原温泉両駅にエレベーターを新設する予定となっている。
列車遅延などの原因「強風」への対策も
また、今回は運転見合わせや列車遅れの主な原因となっている「強風」への対策が施される。特に強風の影響を受けやすい小舞子~美川駅間の手取川橋りょう、小松~明峰駅間の梯川橋りょうの海側へ、新たに「防風柵」を設置する。 湖西線では、これまでのものに加え、志賀~比良駅間の山側に新たな防風柵を設置し、湖西線での強風による輸送障害を低減していくとしている。