新幹線とJALが“ディズニー仮装”を継続…アナ雪などTDSファンタジースプリングス塗装を来年まで
東京ディズニーリゾート(TDR、千葉・浦安市)の「ディズニー・ハロウィーン」が7日に閉幕し、ゲストの仮装入園という“魔法”が解けた。10月31日のハロウィーン当日をまたぐ史上最も遅くまでの展開だったが、それでもなおディズニー仮装を続けるのが、新幹線とJAL機だ。 【写真】今年のディズニー・ハロウィーン仮装ゲストの数々 今年6月にグランドオープンした東京ディズニーシー(TDS)の新テーマポート「ファンタジースプリングス」(FS)の特別塗装を施した機体と車両が10月に発進。映画「アナと雪の女王」「塔の上のラプンツェル」「ピーター・パン」の“仮装”を年をまたいで展開していく。 今年開業60周年を迎えた新幹線。東日本旅客鉄道(JR東日本)は10月10日から、FSをテーマにした特別車両「Magical Journey Shinkansen」を東京~新函館北斗間で運行している。60周年は東海道新幹線(JR東海)だから、それを記念したものではないが、東北・北海道新幹線のE5系(1編成10両)で、「はやぶさ」「はやて」「やまびこ」「なすの」が対象。E5系でのフルラッピング新幹線は初めてという。 1983年のTDR開園以来のオフィシャルスポンサーである日本航空(JAL)では、FSの特別塗装機「JAL Fantastic Journey Express」を10月21日から国内線に就航させた。ボーイング767―300ER型機にアナ&エルサ、ラプンツェル、ピーターパンが描かれている。 TDRを運営するオリエンタルランド(OLC)の吉田謙次社長は「お客さまの行く先が、名前の通り『素晴らしい旅』となる一翼を担えましたら幸いです」と言い、JALの鳥取三津子社長は「ディズニーファンタジーの世界を、大きな機体いっぱいに表現いたしまして、ヘッドレストカバーなど、客室にも趣向を凝らして皆さまをお迎えいたします」とコメント。搭乗証明ステッカー(3種、数量限定)が配布される。 新幹線は来年6月上旬頃まで運行、JAL機は来年11月まで運航の予定で、FS開業イヤーをまたいでのPR展開となる。10月30日に発表されたOLCの上半期(2024年4~9月期)連結決算では、中間純利益は455億円で、前年同期比16・5%減だった。「テーマパーク事業のゲスト1人当たり売上高(1万7303円)の増などにより増収となった一方、旅行需要の減少や猛暑の影響などにより、入園者数が減少。FS開業などに伴い各コストが増加したことなどから減益」などと説明された。 入園者数が減少したとはいえ、FSへの入場はまだまだ限定的で、アトラクションの競争率は高い。史上最大規模の開発エリア(総投資額約3200億円)は、混雑緩和という顧客満足度をキープしながら長期的に集客していく。新幹線と飛行機の“ファンタジー仮装”の役割はここからだ。(酒井 隆之)
報知新聞社