万博海外パビリオンの建設「相当厳しい日程」 大林組出身の関西同友会・永井代表幹事
2025年大阪・関西万博で参加国が自前で建てる海外パビリオン「タイプA」の準備が遅れている問題について、関西経済同友会の永井靖二代表幹事(大林組副社長)は14日の定例会見で「相当厳しい工事日程になる」と述べ、工事に時間を要する複雑な建築を断念し、簡易型への変更も検討すべきではないかとの見解を示した。 【表で見る】2025年大阪・関西万博に出展する海外パビリオンの状況 タイプAは53カ国が希望しているが、このうち14カ国は建築業者が決まっておらず、決定している39カ国のうち8カ国は未着工となっている。日本国際博覧会協会がパビリオンの外観の完成目安とする10月中旬には、間に合わない国が出るとの観測も出ている。 大林組は他の大手ゼネコンとともに会場の大屋根(リング)や海外パビリオンが集まるメイン会場の整備を担当していることから、永井氏はタイプAについて「開幕から逆算しても相当厳しい工事日程になる」と懸念を表明。「思い切ってプレハブのようなシステム建築に切り替えて、外装はシンボリックなものに〝化粧〟するなどの工夫はできないか」と語った。(井上浩平)