TUBE×DA PUMP、スカパラ×SUPER EIGHT……ジャンルを超えたアーティスト同士の“異種共闘”コラボ
GLAY×JAY、椎名林檎×新しい学校のリーダーズ 双方の熱い想いが込められたコラボも
また、今年30周年を迎えるGLAYもグループアーティストとのコラボに挑戦している。5月にリリースされたGLAYの30周年記念シングル『whodunit / シェア』に収録されている「whodunit」でグローバルグループ ENHYPENのメンバーであるJAYとコラボを果たしたのだ。JAYの持つロックへの熱い気持ちに惹かれ、GLAY側からオファーしたというこのコラボ(※2)。TERU(Vo)とTAKURO(Gt)が韓国に赴きボーカルレコーディングを行ったということから、JAYへの思い入れの強さが窺える。加えてJAYの歌唱部分はJAYが作詞するなど、単なる共演にとどまらない深い部分にまで根差したコラボとなっている。GLAYのアニバーサリーイヤーを盛り上げるようにアップテンポに仕上がったこの楽曲は、その疾走感とJAYのアグレッシブなボーカルによって新時代のロックンロールの幕開けを宣言するようだ。 なお、GLAYは2005年にもEXILEとのコラボ楽曲「SCREAM」をリリースしている。楽曲は共同プロデュース、ボーカルはGLAY TERUとEXILEのATSUSHIとSHUNが務め、サウンドはロックとダンスミュージックが交わったバンドサウンドに。互いへのリスペクトが込められた夢のコラボレーションとなっている。 そして最後に紹介したいのが、椎名林檎と新しい学校のリーダーズによるコラボ楽曲「ドラ1独走」である。椎名林檎の7枚目のアルバム『放生会』では、AIやのっち(Perfume)などを客演に招いたことが大きな話題となった。そんなコラボ楽曲のひとつが「ドラ1独走」である。かねてより新しい学校のリーダーズに惹かれていたという椎名がこの楽曲に込めたイメージは、エレキギターを軸にしたサウンドに、バンドのボーカルとしてSUZUKAの歌声を据えるというもの。パフォーマンス全体に目を取られがちな新しい学校のリーダーズに対して、SUZUKAの歌声の魅力という本質的な部分を見抜いていた椎名らしい鋭い観察眼である。実際、歪んだギターとSUZUKAのボーカルは、鬼気迫るほど共鳴している。完全に椎名林檎の思惑どおりである。もちろんMVでは、全員でのパフォーマンスが繰り広げられており、音源だけでなくMVも含めてこのコラボを楽しむことができるようになっている。 このようなコラボレーションは、アーティスト同士の化学反応によって生まれる新しい音楽の世界を開拓し続けている。これからも、アーティストたちがジャンルの枠を越えた挑戦を続けることで、音楽の新たな可能性が広がっていくに違いない。 ※1:https://tokyoska.net/35th/discography/detail.php?id=1020395 ※2:https://www.glay.co.jp/news/detail/8478
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