優勝候補・京都国際は「放っておいても練習する」野球小僧集団!左腕2枚看板&鉄壁の守備で頂点を狙う【注目チーム戦力分析】
2年ぶり3回目となる夏の甲子園出場を果たした京都国際。春の近畿大会を制しており、優勝候補の一角に挙げても良いだろう。初戦は大会3日目第3試合、札幌日大戦だ。 【一覧】京都国際ベンチ入り選手 最大のストロングポイントは左投手の二枚看板だ。侍ジャパンU-18代表候補合宿にも召集されたエースの中崎 琉生(3年)は最速144キロのストレートにスライダーやチェンジアップなどを操る技巧派左腕。センバツの頃に比べて腕の位置が高くなっており、ストレートに強さが増している。 春の府大会から急上昇して中崎と並ぶ存在となったのが西村 一毅(2年)。「森下 瑠大(DeNA)と感覚が似ている」と小牧憲継監督も能力を高く評価している。最速は143キロまで伸び、チェンジアップもしっかりと腕を振って投げることができている。打ち崩すのは容易ではないだろう。 守備力の高さも出場校の中で間違いなく上位クラスだ。捕手の奥井 颯大(3年)は強肩とフットワークの良さが光る。内野守備は二塁手・三谷 誠弥(3年)、三塁手・清水 詩太(2年)、遊撃手・藤本 陽毅(3年)が京都大会で度々好プレーを見せており、鉄壁と評しても良いレベル。外野手も俊足で守備範囲の広い澤田 遥斗(3年)を中心に安定しており、守備で破綻する可能性は限りなく低そうだ。 昨秋から課題となっていた打線もセンバツから明らかに強化されている。京都大会終盤にバットが振れるように調整した結果、準々決勝から3試合で2桁得点を奪った。 得点源になっているのが4番の藤本。前半戦は当たりがなかったが、準決勝、決勝で8打数7安打9打点と大暴れした。突出したスラッガーこそいないものの上位から下位まで満遍なく打つことができ、準決勝、決勝ではともに先発全員安打を達成。どこからでも点を取れる打線は強みになるだろう。 今年の選手について、「放っておいても練習する子たち」と小牧監督は話しており、個々の向上心の高さが春から夏にかけての成長につながった。5年連続でプロ野球選手を輩出しており、その影響で中学生からの人気も上昇。能力と意識の高い選手が集うチームになっている。目標は3年前の4強越え。甲子園でも近畿王者の力を見せつけられるか。