「借金24億円」イッペイが助かる「唯一の道」...自己破産は通用しない!【国際弁護士が解説】
足枷を嵌めて出廷した水原容疑者
「僕の携帯を調べてくれ」 ドジャース投手のタイラー・グラスノー投手(30)は巨額の不正送金問題が発覚した直後、大谷翔平選手(29)が周囲にそう語っていたとアメリカのポッドキャスト番組で明かした。 【写真】笑顔が消えていた…イッペイの変わりゆく表情 11日、米連邦警察が大谷選手の元通訳の水原一平容疑者(39)を銀行詐欺の疑いで追訴したと発表した。 翌日、水原容疑者は足枷を嵌めた状態でロサンゼルスにの連邦地裁に出廷。15分ほどの裁判手続きを終え、同日には保釈金2万5000ドル(約380万円)を支払って保釈を許可された。 「水原容疑者が違法賭博に費やした総額は1億8290万ドル。日本円でおよそ278億円にものぼります。訴状によると水原氏は21年9月から違法賭博を始め、24年1月までにかけて大谷選手の口座から1600万ドル(24億5000万円)を盗み出したとされています。ベット数の総計は1万9000回。1日に25回もの賭博を行っていた計算です」(在米ジャーナリスト) 裁判終了後、弁護を務めるフリードマン弁護士は「大谷選手やドジャース、MLBや家族へ謝罪したいと願っている」との声明を公表。 しかし、その一方で発覚直前、逮捕を恐れた水原容疑者が大谷選手に対して口裏合わせを要求していたことがニューヨークタイムズで報じられてもいる。 「3月20日の韓国での開幕戦後、水原容疑者はホテルの会議室で大谷選手に『賭博の借金はあなたが返済したことにして欲しい』と頼みましたが、大谷はこれを拒否。水原容疑者に手を貸すことはありませんでした」(前出)
24億円に国は関与しない
今後、銀行詐欺罪での有罪が確定すれば最大で禁固30年、罰金100万ドル(1億5000万円)のいずれか、もしくは両方の課される可能性がある水原容疑者。 しかし、逮捕されたからといって不正に持ち出された24億円が戻ってくるわけではない。国際弁護士の樋口一磨氏はこう語る。(以下、「」は樋口氏) 「当然、24億円を返さなければいけないのは水原氏となります。今回の不正送金に協力していない限りは親族なども返済の責任は負いません。とはいえ水原氏がその金額を支払うのは現実的には難しい」 加えて事件の被害者はあくまでも銀行。24億円というカネは大谷選手と水原容疑者両氏の個人間の問題に過ぎないという。 「今回の罪状は銀行詐欺罪。この法律は銀行というインフラを守る為に作られた法律で、被害者も銀行システムそのものという解釈になります。ですので国も24億円の返済に関わることはありません」