【難民×可能性】~ユニークな経験や視点を強みに難民が日本企業にイノベーションをもたらすグローバル人材になる~ WELgee理事と語る日本の難民事情とイマ
今回のゲストは、NPO法人WELgee事業総括・理事の山本 菜奈さん。難民問題の現状と課題、WELgeeの活動内容、難民の方々の活躍事例、そして難民と共生する社会の実現に向けて必要な取り組みについて“1分間で社会を知る動画”を掲げる「RICE MEDIA」のトムさんがその魅力に迫ります。 【動画で見る】~ユニークな経験や視点を強みに難民が日本企業にイノベーションをもたらすグローバル人材になる~日本の難民事情とイマ
「バーグラフで並んでいると日本はほとんど見えない状態」日本の難民問題の現状と課題
日本の難民認定率は2022年のデータでは2%を記録。難民に厳しいと言われるイタリアでも認定率は、13.9%という数値になっています。どうして日本の難民認定率は、国際水準と比較しても低い状態なのでしょうか。WELgeeの山本さんにその理由を伺いました。 山本さん「2つ大きな理由があると思っています。1つは、日本って難民認定の基準がすごく厳しいんですね。 難民認定を行うもとになる難民条約っていうものが1950年代にできたものなので、今の情勢にあっていない古いものになっているというのは各国でもやはり議論がなされています。 当時はLGBTQで迫害を受ける人たちのケースは想定されていなかったし、最近出てきている気候変動による避難民というのも想定されていませんでした。 でも今は時代や情勢が変わる中で、生まれる難民というのを各国が新しい基準に則って、難民保護のあり方を見直していくために、新しい事例を積み重ねていこうという前進があります。 しかし、日本の場合は未だに1950年代の難民条約に即した、すごく厳しい難民認定の審査を行っています。難民であるということを立証するために、ドキュメントを用意する必要があり難しいです。そういうところで、手続き上アウトになってしまう人たちが多いです。 2つ目は、“難民認定率の低さの根っこには何があるのか?”と考えた時に、難民問題自体が国民の関心に引っかかってないというのが1番大きいです。 WELgeeでは前向きな響きだったり、日本に難民の人たちがすでにいて彼らが日本社会と共生したりすることでこんなにいいインパクトがあるんだよっていうことを、企業を通じて事例を作りながら、発信を行うことで世論に反映していきたいと考えています。 国民の意識を変えることで政策が変わり、そうすると手続きが変わって、もしかしたら難民の認定率っていうのも変わってくるかもしれないと考えて、根っこにアプローチするやり方をとっています」 トムさん「多くの方々からすると日常の中で、実際に難民の方々に会う経験や機会がある方ってそこまで多くないかなと思っています。難民ってそもそもなんだろうかとか、日本にそもそもどれぐらい来てるのとか、まだちょっと分からないところを教えて下さい。 そもそも難民って言葉が『難しいものが日本社会に入ってくる』みたいな感じがしてしまう言葉だなと感じていて、どうしてもニュース映像とかのイメージが先行してしまいます。実際に難民の方と関わりを持つ場というのは多くないと思うのですが、どうなのでしょうか?」