【過去にもあった】台湾地震で津波注意報 多発地帯…観測で“日本と共通点” 「緊急地震速報」や「10段階の地震階級」
3日午前、台湾付近を震源とする最大震度6強の地震が発生し、沖縄にも一時、津波警報が発表されました。台湾の地震で、日本に津波注意報が出されたことは2022年にも―――。日本と同じく地震多発地帯の台湾では、「緊急地震速報」や「10段階の地震階級」など、日本と共通する観測態勢もとられています。 【映像はこちら】地震多発地帯の台湾 観測で“日本に学ぶ”? 「テレビで地震情報」や「自治体に共有」 (2022年9月26日「週刊地震ニュース」を再編集)
■2022年9月にも宮古島・八重山地方に「津波注意報」
▼2022年9月18日に発生した台湾の地震では、宮古島・八重山地方に一時、津波注意報が発表されました。ただ実際には津波は観測されませんでした。 ▼台湾では震源に近い東部沿岸部で最大震度6強を観測。そのほか台湾の広い範囲で震度3以上の揺れを観測しました、建物は崩れ、橋が崩落するなど大きな被害がでました。 震源が台湾の内陸部だったため津波は発生しませんでしたが、仮に震源が海底だった場合、津波が発生して日本にも影響を及ぼす可能性がありました。台湾では地震が相次いでいるため、注意が必要です。
■「プレート境界」日本との共通点
台湾と日本の共通点のひとつは、「プレート境界に位置して地震が多い」ことです。台湾はフィリピン海プレート、ユーラシアプレートなどの境界部分に位置しています。 日本も複数のプレート同士が接しているところにあり、世界有数の地震多発地帯となっています。台湾でおこる規模の大きな地震の多くは、東部から東方沖で発生しています。
■1999年の「921地震」 死者2400人超
台湾の内陸部ではかつて大きな被害が出た地震も発生しています。1999年9月21日に台湾中部で発生した「集集地震」、「921地震」とも呼ばれています。マグニチュードは7.7。 この地震では死者2400人以上、負傷者8700人。当時のニュース映像では、高い建物がいくつも倒れている様子も。 内陸で発生する地震では、足元の近く浅いところで発生するため、地震の規模のわりに大きな被害が出てしまうこともあります。
■震度5強以上 4日間で6回発生したことも
▼2021年からの震央分布図です。2022年9月18日に地震が発生した場所の付近は地震活動が活発な地域です。この震源近くではマグニチュード7クラスの地震が時々発生しているということです。 この付近では9月17日から地震が多発していて最大震度5強以上の地震が20日までに6回発生しています。