ビットコインETFへの流入量、1日の供給量の約5倍──供給不足の一因に
アメリカのビットコイン(BTC)現物ETF(上場投資信託)が、暗号資産(仮想通貨)市場の供給不足の一因となっている。 ファーサイド・インベスターズ(Farside Investors)の最新データによると、ビットコイン現物ETFには9月24日に1億3600万ドル(約197億2000万円、1ドル=145円換算)が流入した。この急増を主導したのはブラックロック(BlackRock)のIBITで、9890万ドル(約143億4000万円)の大幅な流入があり、8月26日以降で最大の流入額となった。これにより、IBITの純流入総額は210億ドル(約3兆450億円)を超え、市場での首位の座を強固なものにした。その他の注目すべき貢献としては、フィデリティ(Fidelity)のFBTCが1680万ドル(約24億3600万円)の純流入、ビットワイズ(Bitwize)のBITBが1740万ドル(約25億2300万円)の純流入だった。 さらに重要なのは、9月24日の流入額は2132BTCに相当し、IBITが1548BTCを占めたというHeyApolloのデータである。現在のビットコインの1日の発行量が約450BTCであることを考えると、これらの流入によって、1日にマイニングされる供給量のほぼ5倍が市場から排除されていることになる。 全体として、ビットコイン現物ETFへの流入額は178億ドル(約2兆5800億円)に達しており、これらの投資手段に対する投資家の継続的な関心を裏付けている。 イーサリアム(ETH)現物ETFは9月24日に6250万ドル(約90億6250万円)の純流入を記録し、イーサリアム現物ETFの純流入としては、取引開始以来3番目に大きな日になった。ブラックロックのETHAは5930万ドル(約85億9850万円)の純流入で、8月9日以来最大の流入となった。この反発は、イーサリアム現物ETFが7月以来最大の流出を記録した翌日に起こったもので、暗号資産市場に内在するボラティリティを浮き彫りにした。 大量の資金流入があったにもかかわらず、イーサリアムETFからの総流出額は6億2440万ドル(約905億3800万円)に達しており、これはビットコインと比較して、イーサリアムに対する投資家の不安がより大きいことを反映している。 記事執筆時点のCoinDeskのデータによると、ビットコインは6万3600ドル付近で、イーサリアムは2650ドル付近で取引されている。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Heyapollo|原文:Bitcoin ETFs Remove Nearly Five Times Daily Supply as Ethereum ETFs See Strong Rebound
CoinDesk Japan 編集部