ハロプロ黎明期支えたメロン記念日、解散は「みんな迷いなく」 濃密な10年と今も続く絆
メロン記念日・斉藤瞳、村田めぐみ、柴田あゆみに独占インタビュー
2010年に解散した4人組女性アイドルグループ・メロン記念日が2025年1月1日、グループ誕生から25周年を記念し期間限定で再結成することを公式Xで発表した。満を持して15年ぶりの復活となり、ファン垂ぜんの企画も用意された。全楽曲のサブストリーミング配信をはじめ、2月にトークイベント、5月3日には解散ライブの映像をメンバーと一緒に見る上映会を開催する。ハロー！プロジェクトの黎明期を支え、当時は異例だったロックフェスへの参戦をいち早く実現させた異色のアイドルグループとして根強い人気を誇ったメロン記念日。今回はメンバーの大谷雅恵の考えも尊重し大谷は参加せず、斉藤瞳（リーダー）、村田めぐみ、柴田あゆみの3人による活動となる。ENCOUNTでは、当時の裏話やそれぞれの現状、今後の活動などについて3人に独占インタビューを敢行。前編後編で紹介する。後編は「グループ活動とメンバーの絆について」。（取材・文＝福嶋剛） 【写真】15年前のメロン記念日 思い出のファイナルツアーの貴重ショット ――メロン記念日を結成して最初に顔を合わせた頃の話を聞かせてください。 斉藤「初めて会った時は、『いったいどんなグループになるんだろう』って全く想像がつかなかったです」 村田「当時、仙台から上京したばかりで、慣れない土地で心細かったんですが、『この人たちと同じ運命を共にするんだな』っていう印象が強かったですね」 柴田「『SPEEDさんみたいに4人組だ』って喜んだ記憶があります。ただ、4人の中では私は一番歳下で、しかも人見知りだったので『みんなと仲良くできるかな』っていう不安はありました」 ――メロン記念日は、メンバー4人が個性的なキャラクターで衣装もバラバラなのになぜかグループとしてまとまりを感じてしまうところがとても印象的でした。 斉藤「それは、メロン記念日がデビューして3枚目のシングルまで同じ衣装で誰が誰だか分からなくて全然売れなかったので、4枚目からキャラクターや衣装を分けたんです。このままじゃマズいと思い、メンバー同士で『振り切ってやらないとダメだ』と奮起し、当時のマネジャーと一緒に『（このキャラクターは）私っぽいよね』と話し合いを重ねながら、それぞれの個性にあった担当を決めました」 村田「斉藤はセクシー担当、柴田はナチュラル担当、大谷はボーイッシュ担当、そして私はメルヘン担当と決まりました。4枚目のシングル『This is 運命』のMV撮影の衣装合わせで衣装の上にキャラクターイメージが書いてあって、今思うとすごく絶妙な言葉をつけてくれたなって。そのキャッチコピーのおかげでどんどん個性が前に出てきたと思います」 柴田「私は、ほかの3人と比べると個性が無さ過ぎて、『私の個性って何だろう？』って悩んでいたのですが、ナチュラル担当と付けてもらい、『そのままで良いんだ』って思って安心しました」 ――村田さんは10枚目のシングル『MI DA RA 摩天楼』からメガネがトレードマークになりました。 村田「レコーディングの時に伊達メガネをかけていたら、つんく♂さんが『それええやん！ それで行こう』と言って、それからメガネが衣装に加わったんです。でも扱いに慣れてなかったので、パフォーマンス中にメガネに手が当たって、メガネを真上に飛ばしちゃったこととかありました（笑）。再結成が決まって相変わらずマネジャーさんにメガネ担当って言われますけど、今はかけていません」 ――メロン記念日といえば、モッシュ（観客同士が集団で同じ行動をする）やダイブ（興奮した観客やアーティストが観客の頭上を転がったり通過する）といったロックバンドみたいなライブが特徴でした。 斉藤「2002年に開催した『メロン記念日ファーストコンサート』で初めてモッシュやダイブが起きて、あの光景は今でも忘れられないです」 柴田「ファーストコンサートが運命だったと思います。それからロック的な要素を取り入れたライブが好評になり、解散前はロックバンドのみなさんとコラボした曲を発表していました」 村田「私はそれぞれの地元をまわった凱旋ライブが印象的です。自分の地元のコーナーは好きな企画を立てていいことになり、父親と友人たちで『赤いフリージア』を完コピしました。他にも仲のよい地元の友人や、そして母や兄までステージに立ってくれて楽しかったです。」 柴田「思い出と言えば私はやっぱり解散ライブ『メロン記念日FINAL STAGE “MELON’S NOT DEAD”』も大きかったです」 ――先日発表されましたが解散ライブを行った5月3日には、解散ライブの映像をメンバーと一緒に見る上映会『メンバーと観るメロン記念日解散ライブ「MELON’S NOT DEAD」爆音上映会』が決まりました。 斉藤「過去にDVD化されたライブですが、25周年というタイミングで前向きな形で振り返ることができるので、私たちにとってもファンにとっても『盛大なお祝いの日になるだろうな』って今からワクワクしています」 村田「私は昔から自分の映っている映像はあまり見たくないタイプだったので、ちょっと恥ずかしいです（笑）。でも、新鮮な気持ちで楽しみたいと思います」
