「低学力」「親うるさい」中学校が保護者に謝罪「配慮に欠ける記載あった」SNSに個人情報流出
STVニュース北海道
札幌市内の中学校から生徒の個人情報がSNS上に流出した問題で、19日に保護者説明会が開かれました。 校長は「配慮に欠ける記載があった」など説明し、謝罪しました。 札幌市北区のあいの里東中学校で19日午後6時から始まった、保護者説明会。 (保護者)「個人情報を外部に出さないのは当たり前だと思うけど、それを置き忘れたとか社会人としてあり得ない」 (保護者)「(画像を)削除したんだなと安心したところにインフルエンサーが情報を開示して、そのあたりをどうお考えですか」 中学校では4月、教員が生徒の個人情報を紛失し、その後SNS上にも流出する問題が発生しました。 教員が体育館に置き忘れたのは、中学1年生の生徒らの家庭状況や性格などが書かれた資料。 そこに書かれていたのは、生徒や保護者に対する中傷ともとれる内容でした。 (校長)「SNSに投稿された画像には、個人名が隠されていたものの、プライバシーに関わることが記載確認でき、関係者が見ると特定の個人を連想させる表現も書かれていました。表現的に配慮に欠ける記載、例えば低学力・だらしない・まじめすぎる・親うるさいなどがあったと考えています。本当に申し訳ございません。心からおわび申し上げます」 書かれていたのは「低学力」や「だらしない」など生徒に対する中傷。 さらに「親うるさい」など保護者に対する言葉もあったといいます。 (保護者)「知る人が知れば分かるものなので、傷ついていることを表に出さないお母さんがたくさんいらっしゃると思う」 説明会はおよそ2時間も続きました。 学校側の説明を聞いた保護者たちは… (保護者)「何を聞いても同じような回答ばかりだったので、このエリアも信頼していたエリアで、ずっと信じてきていた学校だったのでショックが大きいです」 (保護者)「学校としては個人的にはやれることはやったんじゃないかと思う」 (保護者)「誠意は前回(の説明会)に比べるとあったと思います」 (保護者)「情報管理を徹底すること、流出された1年生のケアをしっかりしてほしい」 学校の情報管理について秋元市長は… (秋元市長)「学校における個人情報の取り扱いという意味では、大変ずさんで極めて不適切であったと言わざるを得ない。情報の引継ぎは必要な部分があると思うが、それがどのような表現で行うのかは適切な対応をすべきと思う」 一方、札幌市教育委員会は… (札幌市教育委員会 佐藤圭一学校教育部長)「生徒と保護者に多大なるご心配とご迷惑をおかけしたこと、心からお詫び申し上げます。申し訳ございません」 20日に改めて生徒と保護者に謝罪。 SNSへの画像流出の経緯と再発防止策を説明しました。 資料を紛失した教員と校長の処分については検討中だということです。 (札幌市教育委員会 佐藤圭一学校教育部長)「通常の引継ぎは分担して各小学校と行っていますので、様々な教員がメモしたものを集めたということ。通常は丁寧な書き方をしているはず。今回このような書き方になったのはなぜかというと、生徒への配慮の気持ちが薄かったと思う」 絶対にあってはならない個人情報の流出。 市教委は、学校内部の資料でも生徒や保護者の立場に立ち、人権に配慮した適切な表現をするよう市内の学校へ通知するなど、個人情報の取り扱いを徹底するということです。