侍・牧秀悟、千金満塁弾は「全員でつながった得点」チーム一丸を強調、井端監督「チームを救ってくれた」ベンチでガッツポーズ【プレミア12】
◇22日 「ラグザス presents 第3回 プレミア12」2次リーグ 日本9―6ベネズエラ(東京ドーム) 東京ドームが絶叫で包まれた。一塁ベンチも、スタンドも、大興奮だ。侍ジャパンの牧秀悟内野手(DeNA)が打った。2点を追う6回、坂倉のソロ本塁打と栗原の押し出し四球で追いつき、なおも2死満塁のチャンス、快音を響かせた白球が左翼席に突き刺さる。2次リーグ初安打は劇的な勝ち越しグランドスラムだ。 「ホント、最高でしたし、球場の盛り上がりもすごかったので、うれしかったです」 打った瞬間、本塁打を確信し、跳びはね、バットを投げ、一塁ベンチへ向かって絶叫。歓喜のハイタッチの後は、ナインみんなと一緒に右翼席へ向け、「デスターシャ」の大合唱とともにポーズを決め、盛り上がった。 初回に3点を先制するも、直後に1点差に詰め寄られ、そこからあと一本が出ない重い展開に。6回、2番手・井上が逆転を許し、2点のビハインドとなった。しかし、あきらめず、粘り強く盛り返した。坂倉がソロ、そして2死からつないで、栗原が押し出しを選び、牧が決めた。「坂倉が本塁打を打ち、2死から出塁してくれて、全員でつながった得点です。打てたのはみんなのおかげだと思います」と牧。この回一挙6得点の大逆転劇は、まさにチーム一丸となって成し遂げた。 ベンチでガッツポーズした井端監督も同感だった。「坂倉選手が本塁打を打って、2死からどんどんつないで、最後は牧選手が仕上げてくれた。非常に有効なホームランでしたし、チームを救ってくれた」。リードを許しても、みんなで必死に向かっていき、ひっくり返した。そうした選手の奮闘をたたえた。 自身の初陣だった昨年のアジアプロ野球チャンピオンシップでは4番に指名し、今大会は6番を託している牧について、指揮官は「4番だろうが5番だろうが8番だろうが、彼にはいいところで回ってくる。一番いいところがどこかを探していた」と話す。好調の森下(阪神)を4番にする一方、牧にはもう一つのポイントゲッターとして期待し、このオーダーにした。そして大事なところで、決勝進出を大きく引き寄せる今大会初本塁打を放ってくれた。
中日スポーツ