大物外国人、ラグビーリーグワンに続々参戦 様々な意見飛び交う「サバティカル」の功罪
アーディ・サベア、リッチー・モウンガ、ボーデン・バレット、ファフ・デクラーク、チェスリン・コルビ、サム・ケイン……。ラグビー界の世界最高峰の大物選手たちがプレーするジャパンラグビーリーグワン。今年行われたラグビーワールドカップ・フランス大会決勝で激戦を繰り広げた南アフリカとニュージーランドの登録選手のうち、じつに14人が今季リーグワンでプレーする。そんな中、世界の移籍市場に大きな影響を与えているのがニュージーランドにおける「サバティカル」という仕組みだ。この仕組みが日本のラグビー界にどのような影響を与え、また、彼ら海外トップ選手が日本ラグビー界の強化という観点において果たす役割とは? (文=向風見也、写真=つのだよしお/アフロ)
近年その流れに拍車がかかる世界各国の大物の来日
世界で評判が広がっている。 2022年1月発足のジャパンラグビーリーグワンには、世界各国の大物が相次ぎ参戦。海外選手が国外に移る際は欧州諸国のチームが好まれていたが、最近では日本のクラブも主要な選択肢となってきている。前身のトップリーグ時代から強豪国のトップ選手がフィールドを彩っており、近年、その流れに拍車がかかる。 2019年のラグビーワールドカップ日本大会に出た選手がこの国の治安、暮らしに好印象を覚えたり、実際にトップリーグやリーグワンに挑んだ選手が自国でよい印象を話したりした積み重ねが、昨今の状況を招いている。 「(来日の理由の)一つは、この国の美しさがある。すごく便利なのは、飛行機で直接来られること。毎年、より多くの選手が日本でプレーをしたいと興味を持っています。以前来ていた選手が帰国した時、日本で過ごしたリーグがどれだけよかったかを伝えているのだと思います」 こう語るのは、リッチー・モウンガ。ニュージーランド代表の司令塔で、今季から東芝ブレイブルーパス東京に入る。 2023年12月9日開幕のシーズンに向け、新外国人の情報は前年度の途中からリリースされてきた。その一人が件のモウンガだった。