大阪ミカンのデザートでグランプリ「食の都・大阪GP」
大阪ミカンのデザートでグランプリ「食の都・大阪GP」 THEPAGE大阪
プロの料理人やパティシエが大阪らしい料理の技を競う料理コンテスト第6回「食の都・大阪グランプリ」決勝がこのほど、大阪市北区の辻学園調理・製菓専門学校で開かれ、デザート・和洋菓子部門の山口祐さん(近鉄・都ホテルズ大阪マリオット都ホテル)がグランプリに輝いた。デザート・和洋菓子部門のグランプリ受賞は初めてで、山口さんが選んだ食材も大阪産ミカンと、新鮮さが際立つ大会となった。
グランプリの食材は大阪ミカン
コンテストは和食・日本料理、洋食・西洋料理、中華・韓国・アジア料理、デザート・和洋菓子の4部門で構成され、府内の飲食店などから237作品(218人)が応募。予選審査を経て、各部門から4人、計16人が選抜され、決戦に出場。出場者が制限時間以内に仕上げた料理を、審査員が試食の上、入賞者を決めた。 表彰式では各部門の優勝者を発表。4人の部門別優勝者の中から山口さんがグランプリを獲得した。山口さんは大阪ミカンをさまざまに調理し、大阪ミカンの奥深さや美感を表現。「大会に出場して成長できたかと思う。お世話になって皆さんに感謝したい」と喜びを語った。 門上武司審査委員長(「あまから手帖」編集顧問)は「デザート・和洋菓子部門からグランプリ受賞者が出たのは初めて。受賞した山口さんが選んだ食材も、大阪産品としては珍しいミカンで、大阪の食のコンテストとしては、とても新鮮な結果となった」と講評した。これから大阪ミカンへの関心が高まりそうだ。
「半年前までサラリーマン」の新星も受賞
部門別優勝者のひとりが「半年前までサラリーマンで、包丁を持ったこともなかった」と明かし、会場からどよめきが起こる一幕も。食の専門学校へ通ったとのことで、初心者がわずか半年間の修業で部門別優勝へ。期待の新星登場の予感が漂っていた。 大阪外食産業協会特別賞、大阪産(もん)特別賞なども発表された。受賞者の名前が次々と読み上げられると、苦労をともにした家族や同僚たちから「やった」「おめでとう」などと歓声があがった。 このコンテストは2011年に2回開かれた後、毎年1回開催。飲食店などで日ごろから提供できる大阪らしい料理やスイーツの新作を募集している。料理人やパティシエに表現の場を提供することで、大阪食文化の振興や大阪ゆかりの食材である大阪産(もん)の需要拡大もめざす。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)