「よいしょの動きが人間臭い…」転んでも立ち上がる!リング型ロボット“リングボット”の動きがすごいと話題に
なぜリング型? 隠れたメリットとは
リング状のロボットの利点のひとつに、高い走破性がある。全体がリング型の形状は、大きな段差を乗り越えるうえで有利だ。ラボが公開している動画では、床面に固定された鉄パイプや積み重なった床材タイルなどの上を難なく通行している。「多様な障害物を乗り切る」とラボは説明している。 また、インタレスティング・エンジニアリングは、スペースの問題に着目。仮にリング型モビリティが実現すれば、既存の自動車と比較した場合、一人での外出に必要なスペースが大幅に縮小される。都市部に優しいモビリティになり得ると同誌は論じる。 加えて、より近い将来には、運送業界の人手不足を補う自動配送ロボとしての役割も期待される。米科学ニュースサイトのニュー・アトラスは、「とはいえ反乱軍を打ち砕くというわけではなく、いつの日か機敏なこのロボットの子孫たちが、配達を担うことになるかもしれない」と述べる。 自律ロボットの既存製品としては、箱状の本体に4本脚を備えたボストンダイナミクスの犬型AIロボットや、形状として近いエニーボティクスの「ANYmal」などが製品化されている。シンプルな形状に脚を付けるというアイデアは、見た目には奇抜でありながらも、王道の設計となりつつあるようだ。
文:青葉やまと