【日向坂46金村美玖】「自分をちゃんと認められる写真展にしたい」初の写真展『みとめる』に込めた思い|bis
――季節ごとの展示でこだわったところは? やっぱりこの写真は入れたいというのが何枚かあったり、額装や配置の仕方、サイズ感をどうするかというのがけっこう難しくて、アドバイスをいただきながら選んでいきました。 ――特にこの組み合わせはうまくいったのはありますか? 全部お気に入りで、それぞれの季節が素敵に仕上がったと思っているんですが、なかでも、2024の冬の(撮影場所の)尾道の5点の写真は、自分のイメージ通りに並べられたなと思っています。尾道は、街自体がすごく静かで時間をゆったり感じられるような場所で、自分を撮影するのにぴったりでしたし、子どもがいたり、人とのふれあいもあってとても素敵な場所でした。 ――撮影の場所も自分で決めてアポどりしたんですね。 はい。尾道は、崖の上みたいなところにある民家の縁側のある大きな和室をお借りしました。自分でアポをとって。なるべく人が少なくて迷惑にならなそうな場所を探しました。 場所選びは、すごく調べますね。天気もすごく気にします。
セルフポートレートは「本能的に自由にやっていた」
――セルフポートレートの写真と景色がすごくバランスがいいのが印象的でした。セルフで撮るのは、表情とか難しくなかったですか? もともと撮られる方の仕事をしていることもありますが、慣れてはいると思います。でも、初めは、ひとりだと恥ずかしさとか躊躇するところもありました。だんだん慣れてくるにつれて、特に何も気にせずに、自分の好きに、自由に動けるようになりました。 ――カメラマンに撮られるのとは違いますか? 違いますね。カメラマンさんに撮っていただくときは、私自身は特に何も考えずに自然にしていれば、素敵に撮っていただけるのでとてもありがたいと思っています。自分で撮るとなると、自由がきかなかったり、なかなかうまくいかないこともやっぱりあって、けっこう戦いみたいなところはあります。 ――撮影しているときは、モニターが見れないわけですよね。 モニターが見えてないので、イメージでここだったらこうなるだろうみたいな。わりかし本能的に自由にやっていたと思います。 ――景色の写真もとても素敵でした。 景色を撮るのも好きで、うまく撮れるようになりたいんです。でも、セルフポートレートが軸で、プラスでその風景も一緒に撮ったっていう感じなので、すごく注力できたかと言われると、もっとできたかなと思っています。 ――今回の写真展の始まりの冬の北海道・美瑛は、金村美玖1st写真集『羅針盤』のロケ地でもあります。写真集のロケ地を選んだ理由は? 写真集の撮影で富良野・美瑛に行かせていただいたんですが、そのとき、北海道がすごく好きになったのと、そのときは、(美瑛の)青い池に行けなかったのでぜひ行ってみたいと思っていました。それと旭川動物園にも行きたくて。シロクマとかペンギンがひと目見たかったというのも理由のひとつです。青い池は、雪が降り積もっていてまったく見えなくて、雪に木が刺さっている姿がライトアップされていて味のある光景でした。 ――ひとりでの撮影で苦労したところはありますか? 冬の北海道の撮影は交通手段が大変でした。雪が降っていましたし、車の運転もできないし、駅までたどり着いたはいいものの、雪でスーツケースも転がせないみたいな。バスを乗り継いだり、民泊みたいなところに宿泊していたんですが、そこのお母さんに送り迎えはしていただいたり。もう実家みたいな感じでした(笑)。 ――写真集を作って、写真に対するイメージが変わったみたいなのはありますか? 写真集は自分のなかでとても大切で、そこが軸にあって、その写真集のときに得たもの だったり、表現とか、写真の組み合わせだったりとか、自分の写真にも生かせたらいいなって思っていました。すごく影響受けてるなって思います。