世界で最初にスウェットシャツを作った「ラッセル アスレティック」がアメリカメジャースポーツとともに歩んだ歴史
揺るぎない王道スウェットの魅力
ここまでブランド誕生からの100年ほどをかけ足で見てきたが、近年のRUSSELL ATHLETICや日本での展開についても伺っていこう。 「アメリカでRUSSELL ATHLETICのアイテムを買おうと思うと、スポーツ用品店でスタンダードなスウェットシャツやスウェットフーディー、Tシャツなどを買うことができます。 日本でも一部の大型スポーツショップなどでお求めいただけますが、日本ではセレクトショップやアパレルブランドとのコラボレーションなど、カジュアルファッションとしての展開がメインとなっているのが特徴で、さまざまなデザインのアイテムがリリースされています。その中でもアメリカ企画で王道的なアイテムというものもございます。
定番的なスウェットシャツには2ラインありまして、ひとつは『PRO COTTON(プロ・コットン)』というラインで、プロスポーツ選手のトレーニング用に開発された高品質シリーズです。サイドから脇の下までパネル状にリブが入り、12オンス以上の肉厚な生地になっています。 先ほどの野茂さんのサイン入りスウェットもPRO COTTONのアイテムになります。現在、日本でのフラッグシップラインの位置付けとなっています。
もうひとつは『NU BLEND(ニューブレンド)』というコットン50%、ポリエステル50%の軽く、乾きやすい素材になっているのですが、これはRUSSELL ATHLETIC史上最大の販売量を誇るアイテムです。皆さんが古着などで目にするいわゆるRUSSELL ATHLETICのスウェットシャツというと、このNU BLENDのものが多いかと思います。
そしてスウェットシャツでも、スウェットフーディーでも、Tシャツでもよく用いられるデザインになるのですが、RUSSELL ATHLETICのアーチロゴを施したアイテムもまた、定番と呼べるものだと思います」
アンダーウエアからはじまり、いくつもの時代を経て、プロスポーツの分野で世界的に有名になったRUSSELL ATHLETICの歴史は、アメリカンドリームを見ているようで非常に魅力的だ。アメリカでの王道の地位と日本でのファッションアイコンとして進化を続けるRUSSELL ATHLETICからは、これからも目が離せない。
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