【中日】2014年・2017年ドラフト指名選手全21人、支配下で残ったのは清水、加藤の2人のみ……
2年連続の最下位に終わった中日。今オフは積極的な補強で 強竜 復活を図っている。長期にわたる低迷の要因はさまざまだが、その1つがやはりドラフト戦略だろう。この10年で指名選手のほとんどが退団してしまったドラフトが2年もあるのだ。 【一覧】中日 2014・2017年のドラフト指名全選手と通算成績 まず2014年。1位に野村 亮介投手(静清-三菱日立パワーシステムズ)を指名したが、怪我もあり、一軍登板は通算で3試合に終わり、入団3年目の2017年に戦力外となり引退。 このドラフトで生き残っているのは加藤 匠馬捕手(三重高-青学大)のみ。加藤は、2019年に92試合に出場したが、正捕手と呼べる存在ではない。このドラフトの失敗が長い低迷につながったといわれている。 2017年のドラフトは1位に鈴木 博志投手(磐田東-ヤマハ)を指名した年だ。しかし鈴木が現役ドラフトでオリックスに移籍決定。支配下登録選手で生き残ったのは4位の清水 達也投手(花咲徳栄)のみになった。鈴木は1年目に53試合登板するなど、通算114試合登板で、7勝18セーブ、11ホールドを記録。ドラフト1位投手として一定の働きは見せてくれた。4位の清水は2年連続で50試合登板を達成し、戦力となっている。今年、トレードで日本ハムに移籍した山本 拓実投手(市立西宮)は22年に30試合登板、今年は中日で14試合投げたが、日本ハムに移籍。26試合登板し、ブルペンを支えた。エース候補として注目された2位の石川 翔投手(青藍泰斗)が度重なる故障で、育成落ちというのが苦しい。 一方で中日が素晴らしいのはドラフト1位選手が主力に育っていること。ローテーション投手では10年1位の大野 雄大投手(京都外大西-佛教大)、15年1位の小笠原 慎之介投手(東海大相模)、16年1位の柳 裕也投手(横浜-明治大)、20年1位の髙橋 宏斗投手(中京大中京)、スラッガーでは石川 昂弥内野手(東邦)が活躍している。1位の選手が期待通りに育つのは本当に難しいこと。 その年によって、成功と失敗が大きく分かれる中日のドラフト。今年は近年指名された選手たちの活躍に期待したい。