自慢の肉でカレーやもつ煮 高齢の両親の自炊の負担減らそうと考案 精肉店が9種類のレトルト商品開発
長野県中野市の精肉店がカレーやもつ煮など9種類のレトルト食品を開発し、販売を始めました。66歳の社長が、離れて暮らす両親の自炊の負担を減らそうと考えたことがきっかけです。
中野市の精肉店・小泉屋。 小泉屋・小泉俊一さん: 「おいしそうな肉でしょ」 国産の牛肉や豚肉などを販売しています。豊富な品ぞろえから地元の住民から親しまれています。 小泉屋・小泉俊一さん: 「40円のお返しね、ありがとう」 客: 「どのくらいに1回買いに来るかな、2カ月に1回くらいは来るか」 小泉屋・小泉俊一さん: 「そうだね」
小泉屋で11月から販売を始めたのがレトルト商品。 大きな鶏肉の入ったカレー。
信州サーモンのあら煮。 精肉店が仕入れた肉や魚などがぜいたくに使われています。 湯せんで10分ほど温めれば本格的な味が楽しめるとあって、すでに人気商品となっています。
一番人気という「豚もつ煮」。地元産のぼたんこしょうも使いました。 記者が試食―。 (記者リポート) 「ぷりぷりとしたもつに、ぼたんこしょうのピリ辛が効いていて、とてもおいしいです」
レトルト商品を考案したのは、小泉乃理子社長(66)です。 小泉社長は出身地の京都で暮らす90代の両親に毎月、手作りのおかずを1カ月分冷凍して送っていました。 しかしー。 小泉屋・小泉乃理子社長: 「冷凍だと、解凍してから温めて食べるという手間がかかるので、レトルトの場合は湯せんですぐ食べられますよね。そういうところに目がいきまして」 両親の自炊の負担を軽くしようと考えたのです。 小泉屋・小泉乃理子社長: 「一通り送ってみたのですが、母親は“信州サーモンのあら煮”がおいしかったと言ってましたね。父親は“豚のもつ煮”お気に入りですね」
レトルト商品はすべて店内で調理しています。 小泉屋・小泉俊一さん: 「これを下処理してパウチの中に入れるということなのですが、手作りなのですべて手作業」
これまでに9種類を開発。1人分に丁度良い量で値段は650円から1200円です。 高齢の両親を思って生まれた精肉店のレトルト商品。今後、さらにメニューを増やす予定で、現在は、牛丼の開発に取り組んでいます。(12月中旬発売予定) 小泉屋・小泉乃理子社長: 「お肉屋さんが作ったというところは、お肉も満足いただけるような量で入れていきたい」