「日本メディアを再歓迎している」大谷翔平が去り、菊池雄星が加入した“エンゼルスの今”…GMが明かした菊池への評価「彼のベストシーズンはこれから」
ア・リーグ3位の奪三振記録
菊池は昨季自身初となる200奪三振をクリアした。ア・リーグで200を超える三振を奪った投手は5人しかおらず、最終的にはその数を206まで積み上げた。1試合平均の奪三振10.55は堂々のア・リーグ3位。最速98.8マイル(約159キロ)をマークし、直球の平均球速は95.5マイル(約154キロ)。この数値はドジャースの山本由伸と並び日本人先発投手としては最速だった。 その上でスライダーも切れた。右打者の右足に向かい曲がる『バックフット・スライダー』は大きく鋭く変化し、彼の投球を支えた。同GMはこの点も大きく評価した。 「ヒューストンでは明らかにスライダーの使用が増えた。彼の速球の有効性、特にストライクゾーン上への速球、打者を圧倒する能力はシーズン後半、ヒューストンのときは球界トップ5だった。つまり、投球能力、スタッツ、左腕、パワー、空振りのコンビネーションは本当に魅力的で、我々が必要としていたものだった」 また、ミナシアンGMが評価した『与四球』は175回2/3で44。1試合平均2.25で安定していた。そして、何よりも評価されるべきが『耐久性』だ。 今、メジャーリーグでは日本人先発投手がローテーションに加わる場合、6人ローテーションを採用する球団が多い。以前からの5人ローテーションでは中4日での間隔が継続的に求められるが、1年間を投げ抜く『耐久性』が日本人先発投手には乏しいと判断されている。大きく菊池を評価したミナシアンGMは力強く言った。
GMが断言「彼のベストシーズンはこれからだ」
「我々は来季、5人ローテーションで考えている」 5人ローテーションは菊池自身も求めるところだ。今季、彼はこんなことを言っていた。 「僕は思い切り投げてなんぼの投手なんで。力で行ってなんぼなんですから、体のケアには気を使っています。でも、肩、肘、腰とかでは大丈夫ですね。強いて言えば背中ですかね。背中はブレーキなんで。投げるということは肩がぶっ飛ぶわけですよ。それを背中で止めている。だから背中は張るのでそのケアは徹底的にしています。中4日でも体力には自信ありますからね。登板翌日でもまったく体は痛くならないです。筋肉痛もないです。問題はないですね(笑)」 菊池は来年6月に34歳を迎える。耐久性、奪三振の多さ、与四球の少なさこそ、先発投手・菊池のストロング・ポイントだ。ミナシアンGMは胸を張り、言った。 「彼のベストシーズンはこれからだ」 来季、メジャーでは自身初となる開幕のマウンドに立つ菊池雄星が今から楽しみでならない。
(「メジャーリーグPRESS」笹田幸嗣 = 文)
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