佳子さま石川初訪問 奥能登「心配していました」 県美で工芸展視察
秋篠宮家の次女佳子さまは29日、初めて石川県を訪問された。金沢市の県立美術館で開催中の「第71回日本伝統工芸展金沢展」(日本工芸会、北國新聞社など主催)を視察したほか、元日の能登半島地震で被災した輪島塗の作家らと懇談し、「どう過ごされているかと思って、心配していました」と心を寄せた。 【写真】説明を聞きながら熱心に作品を鑑賞される佳子さま=石川県立美術館 日本工芸会総裁の佳子さまは、県立美術館で馳浩知事、銭谷眞美日本工芸会理事長、日本工芸会石川支部長の砂塚隆広北國新聞社社長らに出迎えられた。馳知事からは地震や奥能登豪雨の被害について説明を受けた。 続いて元文化庁長官の青柳正規館長が展覧会場を案内し、中川衛(彫金)、二塚長生(友禅)、山岸一男(沈金)の人間国宝3氏のほか、日本工芸会石川支部の吉田幸央幹事長、川北浩彦副幹事長、第71回日本伝統工芸展で最高賞を受けた金工作家の原智氏が展示作品を紹介した。 視察に先立ち、同美術館広坂別館で懇談の場が設けられ、沈金人間国宝の前史雄氏、髹漆(きゅうしつ)人間国宝で県立輪島漆芸技術研修所長の小森邦衞氏、日本工芸会の中田一於監事が、地震の影響や輪島塗の職人たちの近況を佳子さまに語った。佳子さまは相づちを打ちながら熱心に耳を傾け「つらいことですね」と声を掛けた。