実は身近な「数理」の世界に迫る 一家に1枚ポスター、科技週間で新作
「一家に1枚」は2005年の「元素周期表」を皮切りに文科省が毎年、作成しているもの。シリーズ化して「ヒトゲノムマップ」「光マップ」「タンパク質」「日本列島7億年」など20枚が公開中だ。「大人から子どもまで部分的にでも興味を持たせるもの」「見た目がきれいで、部屋に張っておきたくなるもの」「基礎的、普遍的な科学知識を中心とするもの」「身近な物や事象との関連付けをして、親しみを持てるもの」を基本コンセプトとしている。
新元素「ニホニウム」の発見やゲノム研究の進展など、公開後の状況変化に応じ改訂しているのも特徴だ。「元素周期表」は実に13版を数え、また「宇宙図」は新たに「宇宙図2024」を公開した。昨年に公開した「ウイルス」はその後に英語版も作成するなど、外国語に対応したものもある。
今年も新作の「数理」を全国の学校に配布した。インターネットの文科省「科学技術週間」のページからPDFファイルをダウンロードして利用できるほか、同週間に合わせ、協力する全国約330の科学館や博物館、研究機関などが配布する(なくなり次第終了)。特設サイトも公開した。
科学技術週間は1960年に制定。今年も各地の施設が講演会や実験教室、企画展、見学会などを実施する。盛山正仁文科相は9日の会見で同週間とポスターを紹介し「多くの国民の皆様に、科学技術に触れ興味を持っていただければ」と述べた。