マクラーレン代表、F1マシンの開発速度は遅くなると予想「新規則3年目、収穫は減り始めるはず」
2022年にレギュレーションが変更されて以降、F1はレッドブルとマックス・フェルスタッペンの独壇場だった。しかし徐々にその後方では、各チームが距離を縮めており。2023年は全10チーム間のラップタイム差という面で、史上最も競争力のあるシーズンのひとつとなった。 【ギャラリー】正常進化? いやいや過激なデザインも各所に! 連覇狙うレッドブルが新車『RB20』を発表 安定したレギュレーションで3年目を迎える2024年、マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、各チームが空力開発において”収穫逓減”(ある時点で、費用対効果が悪化していく法則)に直面し始めるだろうと語った。 「今年はこのレギュレーションで初めて、ラップタイムを稼ぐという点で見返りが減り始めると思う」 「この2年間、我々は進歩という点で、特に空力開発はかなり急激なものだと見てきた。しかし今は、シーズン終盤に向けてデザイナーが急勾配の開発速度を維持することが難しくなるだろう」 「だから前にも言ったように、この12ヵ月で経験したような開発速度を維持することができれば、競争力を発揮することができるんだ」 マクラーレンは昨年、シーズン中盤のアップデートにより目覚ましい躍進を遂げ、コンストラクターズランキング4位となったが、現状ほとんどのチームがレッドブル・スタイルの設計哲学に追随しているため、ステラ代表はチーム間の差は縮まり続け、同じようなジャンプアップを再現するのは難しくなるだろうと予想している。 ステラ代表は、F1マシンの開発がミリメートル単位のゲームと化すとともに、コンストラクターズランキングの順位に基づいて行なわれる空力開発制限と、予算上限が問題を解決してくれると考えている。 「時間が経てば、このスポーツの利益のために、予算上限が公平な競争を実現するという意味で効果を発揮し始めることを期待している」 そうステラ代表は説明する。 「チャンピオンシップの観点からすると、優勝したり、好成績を収めたりするクルマは、空力テストが少なくなることを忘れてはならない」 「このレギュレーションによって、公平な競争条件が生まれることを期待している。そうすることで、このスポーツはより楽しく、より競争力のあるものになるだろう」
Filip Cleeren