「はるか頭上に井上がいた」寺地拳四朗が語る“モンスター”井上尚弥への本音…2学年下の怪物との出会い「“これは違う”というくらい強かった」
ライトフライ級2団体統一王者。卓越した実績をあげる寺地拳四朗だが、同じ業界にはあの男がいる――。同時代に生きるがゆえに逃れられないモンスター井上尚弥からの影響を披瀝する。 【初出:発売中のNumber1097号[現役王者たちの本音]寺地拳四朗&中谷潤人「あなたにとって井上尚弥とは?」より】 【衝撃写真】「ネリの顔が大変なことに…」井上尚弥のエグい右でネリの顔面がゆがんだ決定的瞬間。「ネリがグシャリと崩れ落ちた」衝撃KOの連続写真も一気に見る
「面白いけど、命を削っている感はありますね」
ライトフライ級の2団体統一チャンピオン、寺地拳四朗のファイトが熱い。直近では1月23日、カルロス・カニサレスとダウン応酬の熱戦を演じ、辛くも判定で逃げ切った試合は、スリルとアクションに満ちたハリウッド映画のようでもあった。 試合が「面白い」と称えられる。「感動した」とほめられる。それはボクサーにとってこの上ない喜びだ。寺地もそう感じている。ただ、最近の感情はそう単純でもない。 「ああいうヒヤヒヤする試合は面白いんだと思いますけど、命を削ってる感はありますね。人間、ほめられるとがんばるじゃないですか。メインを任されて『盛り上げなあかん』とも思う。そういう気持ちが距離感を狂わせるんですよ。倒そうと思えば体は微妙に前に出る。知らん間にスタイルが変わっていく。バグっていくんですよ」 寺地は2022年11月、京口紘人との2団体統一戦でアマゾン・プライム・ビデオのメイン・イベンターに抜擢された。以来、4試合はすべてメインで、いずれも壮絶なファイトを披露した。そしてカニサレス戦を終え、右拳を手術したこの機会に、自らのボクシングを見つめ直しているのだ。 「危険な戦い方をしてますよね。自分の映像を見て、八重樫さんもそうだったのかな、と思うんですよ。八重樫さんが現役のころ『あんなに殴られるの嫌やな』と思って見てたんです。それが今は自分も同じになってる。分からんもんですね」 元3階級制覇王者の八重樫東は現役時代“激闘王”と呼ばれたが、最初からこのようなスタイルを好んでいたわけではない。バチバチの試合がファンの期待を高め、気がつけば激闘が定着していた。
【関連記事】
- 【モンスター独占告白】井上尚弥の初体験…ネリに奪われたダウンの真相を語る! その瞬間思ったのは…「テンション上がりましたね。ワクワクしましたよ」
- 【衝撃写真】「ネリの顔が大変なことに…」井上尚弥のエグい右でネリの顔面がゆがんだ決定的瞬間。「ネリがグシャリと崩れ落ちた」衝撃KOの連続写真も一気に見る
- 【ネクストモンスターが語る】“井上尚弥vs中谷潤人”は実現するか? あのネリ戦を目撃した中谷本人が明かす「モンスターへの本音」 弟・拓真との統一戦を熱望する理由
- 【必読】ネリの首がロープに…なぜ井上尚弥“戦慄のTKO”は生まれたか? “怪物と最も拳を交えた男”黒田雅之が語る「尚弥選手のパンチは異常に重い」
- 【ネリの素顔】「イノウエは危険だ…恐怖心がある」ネリが思わず語った本音…取材記者が見た敗者ネリ“意外な素顔”「井上尚弥は過大評価されている」発言のウラ側