大泉洋「トシロウ・ミフネを常に心の中に秘めて」立ち回り 主演映画「室町無頼」撮影を振り返る
大泉洋(51)が7日、都内の日本外国特派員協会で会見を行い、主演映画「室町無頼」(入江悠監督、17日公開)の魅力を語った。 【写真】主演映画「室町無頼」について会見を行う大泉洋と入江悠監督 直木賞作家・垣根涼介氏の同名小説の実写化。“応仁の乱”前夜の京を舞台に、日本史上初めて武士階級として一揆を起こし、歴史書にただ1度だけ名をとどめる実在の人物、蓮田兵衛を描く。大泉は「今もう大変、世界で日本の時代劇が盛り上がっておりますので、この『室町無頼』もですね、世界に羽ばたく映画になっていただければいいなと思っております」とあいさつした。 コロナ禍の影響もあり、企画から完成まで約8年かかった。「当時は42歳、43歳ですかね。8年たったら自分がこんなにも老いるのかと。激しい立ち回りがあって満身創痍(そうい)で肩は痛い、腰は痛いでやっておりまして。8年前だったらもっと楽に撮影できたんだな。もっと早く撮影すればよかったなと思うわけでございます」と、過酷な撮影を振り返った。 テレビ番組で、先祖が仙台藩の武士だったと知ったばかり。「もうてっきりね、先祖代々、芸人さんかと思っていた。やっぱり私、生まれながらにしてこの役をやる運命にあったんだなと。先祖も喜んでると思います」と、剣の達人役に縁を感じたという。 これまではコミカルな役を演じることが多かった。「たまにはかっこいい役をやって娘に見せたい」と、今作の出演を決めた。だが松本若菜が演じる芳王子と布団をともにするシーンがあり「結局、娘に見せることができない映画になってしまった」と苦笑した。 役作りとしては「日本のスーパースターでありますトシロウ・ミフネを常に心の中に秘めていた」と明かした。三船敏郎が演じた椿三十郎のセリフ「斬られりゃ、痛えぞ」をマネしてから立ち回りの撮影に臨んでいたという。 時代劇はこれで最後かと問われると「これから時代劇しかやらないかもしれない。ハマってます。立ち回りしかやらないですから」と回答。同席した入江監督(45)も「この映画がヒットして、また時代劇がつくれるよう願っています。これに懲りずに、大泉さんにまた殺陣をやっていただきたい」と意欲を見せた。