ドレス女子の早着替えに奔走? 57歳・フィジーク女王のステージ外での活躍【IFBB世界選手権の裏話】
12月17日から3日間にかけて開催された「IFBB世界フィットネス選手権」および「男子ワールドカップ」。東京・有明コロシアムを舞台に世界各国から選手が集結した今大会では、日本選手団が数々のメダルを獲得し歓喜に湧いた。ここでは、壮絶な3日間について選手たちを直撃し、その中で出てきた裏話を紹介する。今回は女子フィジークで見事オーバーオール優勝をはたした、58歳の女王である荻島順子に話を聞いた。 【フォト】金メダルをつかんだ荻島の筋肉美
――世界選手権では国内大会とは違うことも多いと思います。選手同士のサポートはどうされているんですか? 「カラーリングやオイルアップ、パンプアップなどは、選手同士で自然に協力し合ってやりました。気づいた方が自主的にやるんですけど、みなさん本当に気がつく方が多くてスムーズでした。個人的に、サポートですごく助かったのはスケジュール面ですね。女子フィジークは初日だったので、とくに大会の流れが読めなくてバタバタしました」 ――初日は進行スケジュールが押したりもしましたね。 「はい。私自身も落ち着いておらず、コーチや選手のみなさんのサポートに助けられました。2日目以降は私もサポートをがんばろうとあらためて思いました」 ――サポートにまわってみてどうでしたか? 「世界大会ならではで、楽しんでやれたと思います。2日目はビキニフィットネスとフィットモデルの審査があったので、初日で出番が終わっていた女子フィジーク陣が連携してサポートしました。メインは着替えです。とくにフィットモデルはイブニングドレスからスイムスーツへの着替えがあるので」 ――なかなかの早着替えが必要になりそうですね。 「はい。みなさんステージから急いで戻ってくるんですよ。でも更衣室がないので、何人かがブルーシートでカーテンをつくって、手が空いている人が急いでドレス背中のホックを閉めるみたいな(笑)。嵐のようにわーっとみなさんが来るので、フル稼働でサポートして、ステージに向かって行ったらホッと一息みたいな感じでした」 ――世界選手権を振り返って、あらためていかがでしょうか? 「自分が結果を残せたうれしさもそうですし、みなさんへの感謝でいっぱいです。サポートを自然と協力し合ってできたのも、チームジャパンとして戦っていたからこそなのかなと思いました」
取材・文/森本雄大 写真/木村雄大