生成AI活用し顧客との実践的対話力磨く 阿波銀が職員用アプリ開発、国内銀行で初
阿波銀行は、生成人工知能(AI)を活用して顧客との対話力を磨く職員用アプリを開発し、11日に運用を始めた。営業強化の一環で、職員が顧客の年齢や職業、性格などをアプリに入力するとAIが情報に基づいた人物像を自動でつくり、職員に対し人間のように音声で受け答えをする。阿波銀によると、顧客との対話力向上に向けた生成AIアプリの導入は国内の銀行で初めてという。 電脳交通(徳島市)が週休3日制を導入、配車担当の人材定着図る 12月1日から アプリの名称は「あわぎんRPG」で、米マイクロソフト社の生成AIを使って開発した。スマートフォンやパソコンの画面に顧客の年齢や職業、家族構成、資産規模といった属性や、「明るい」「気難しい」といった性格を入力すると人物像がつくられる。 対話の場面は融資の提案やローンの相談、客からの理不尽な要求(カスタマーハラスメント)などさまざま。職員の伝える力や内容の正確性、提案力などが評価される。 これまで顧客対応のトレーニングは職員研修などでロールプレイング形式で行っていたが、2人以上の職員が必要なほか、若手職員を中心に「人前で訓練するのは恥ずかしい」といった声もあった。アプリを使えば、場所を選ばず、勤務中の空いた時間や取引先への訪問前などに予行演習できる。 阿波銀は「生成AIの活用で、より実践に近いお客さま対応のトレーニングができる。アプリで商品を丁寧に説明する力や提案力を身に付け、顧客満足度を高めたい」としている。