コンゴ大統領選、現職再選 複数の対立候補は敗北認めず
【ナイロビ共同】アフリカの鉱物資源国コンゴ(旧ザイール)の選管当局は12月31日、20日に投票があった大統領選で、現職チセケディ大統領(60)が勝利し、再選を決めたと発表した。AP通信などが伝えた。ただ複数の対立候補が敗北の受け入れを拒否。支持者が抗議活動を展開しており、政情不安への懸念が出ている。 チセケディ氏の得票率は70%を超えた。2018年のノーベル平和賞受賞者で産婦人科医のデニ・ムクウェゲ氏(68)は1%未満だった。 選挙は必要な資材が投票所に届かないといった問題が続発。投票日から5日を過ぎても、投票が終わらない人もいた。チセケディ氏優勢の観測が出る中、対立候補らは選挙に重大な不備があったと指摘し、やり直しを求めていた。 コンゴは電気自動車(EV)用バッテリーに使うコバルトの主要産出国だが、東部では重要鉱物の権益を巡り、住民を巻き込んだ武装勢力間の闘争が激化。経済振興に加え、東部の治安改善がチセケディ政権2期目の重要課題となる。