熊本市南区、生活保護受給者向け「医療扶助費」で支給ミス…199万円分過大・8万円分過少に
熊本市南区は6日、生活保護受給者の医療に充てる「医療扶助費」で2020~24年度、55世帯に誤った額を支給するミスがあったと発表した。過大支給が51世帯計約199万円分、過少支給が4世帯計約8万円分あった。 【地図】熊本市の位置
生活保護受給者が医療機関を受診した場合、医療費の全額を行政が支給する。同区保護課によると、収入が基準を超えた場合、超過分と同額の医療費は自己負担となるが、過大支給ではそのまま支給などをしていた。逆に扶助費が未支給だった例もあった。職員が間違った算定をしたり、通知をしていなかったりしていたという。
今年6月に1世帯分のミスが発覚し、文書が保存されていた5年間の受給世帯1818世帯分を調査した。受給者が死亡したり、市外に転居したりした22世帯を除き、33世帯に謝罪して支払いなどの了承を得たという。熊本市役所で記者会見した南区保健福祉部の野本達雄部長は「受給者や市民に多大な迷惑をかけ、大変申し訳ない」と陳謝した。