俊足巧打プラス強肩 広島新庄・下志音は向上心でクセも修正 交流試合の注目選手!
2020年甲子園高校野球交流試合の第2日第1試合で、広島新庄は天理(奈良)と対戦する。広島新庄の打線を巧打で引っ張るのが下志音外野手(3年)だ。 【写真特集】にっこり笑顔の広島新庄・下志音 大股でダイヤモンドを駆け回る姿は、18年に甲子園春夏連覇した大阪桐蔭の藤原恭大(ロッテ)をほうふつとさせる。武器は50メートル走5秒9の俊足。「二塁打、三塁打を常に狙っている」と言い切る。 走攻守の三拍子そろった右投げ左打ちの外野手。3番打者として出場した昨秋の公式戦でマークした打率5割7分8厘、3本塁打、22打点はチーム3冠王。打率と打点はセンバツ交流試合に出場する主力選手中、それぞれ5位と3位に相当する数字だった。守っても足を生かした広い守備範囲に加え、遠投110メートルの強肩を持つ。 センバツと夏の選手権がともに中止になっても、向上心は変わらなかった。部活動のない期間を「将来に向けてできることをする時間」と位置づけ、自宅近くの空き地でティー打撃に明け暮れた。球を打つ瞬間に一塁方向に走り出す「走り打ち」の悪癖を修正したことで、広角に強い打球が打てるようになった。 座右の銘は「耐雪梅花麗」(雪に耐えて梅花麗し)。プロ野球・広島のエースだった黒田博樹さんが好んだ言葉だ。「全力のプレーをすることで、お世話になった人たちに感謝の気持ちを伝えたい」。苦節の時を経て、大舞台で大輪の花を咲かせるつもりだ。【石川裕士】