【PFL】「月のように割れています」──実況・解説も絶句したヒザ蹴りカットに勝者は「脳ミソが出そうな一撃だったよ」
刃物で切り裂いたかのようにパックリと大きく深く割れた額──切れ味抜群のヒザ蹴りでのTKOフィニュシュに、場内が騒然となった。 【写真】ヒザ蹴りでこんなに割れるのか(動画あり) 2024年6月28日(日本時間29日)米国サウスダコダ州スーフォールスのサンフォート・ペンタゴンにて『PFL 6: 2024 Regular Season』(U-NEXT見逃し配信)が開催され、そのメインイベントでの衝撃決着が話題となっている。 同大会では各階級レギュラーシーズン最終戦として、フェザー級のプレーオフ進出をかけた2戦目が行われた。 メインイベントでは、初戦を終えて6点獲得で1位のブランダン・ラフネーン(米国)と、初戦を落として0点で10位のジャスティン・ゴンザレスが対戦した。 英国のラフネーンは2022年のPFLフェザー級優勝者。日本の工藤諒司と熱戦を繰り広げたことでも知られる。2022年以降黒星は1戦のみで、2023年6月にヘスス・ペネドに首相撲からのヒザ蹴りでTKO負け。2024年の初戦ではBellator6位のペドロ・カルバーリョからダウンを奪ってのパウンド連打で1R TKO勝ちで6点。34歳。 対するゴンザレスはBellator8位。カイ・カマカ3世に勝利し、ティムール・ヒズリエフに判定負け。2024年の初戦は昨年準優勝のガブリエル・ブラガに1R KO負けを喫して0点となっている。33歳。 ▼フェザー級 5分3R 〇ブレンダン・ラフネイン(英国)146lbs/66.22kg 11点 [2R 3分34秒 TKO] ※右ヒザ ×ジャスティン・ゴンザレス(米国)145.6lbs/66.04kg 0点 1R、ともにオーソドックス構え。圧力をかけるラフネインは右前蹴り、後ろ蹴り。初回フィニュシュが欲しいゴンザレスもワンツースリーで押し戻すが、かわすラフネインは再びバックキック。ゴンザレスのワンツーにカウンターの右を当てる。 ゴンザレスの左の入りに右を合わせるラフネイン。ゴンザレスは右カーフ。スイッチを織り交ぜ、後ろ廻し蹴り。左右で前に。右回りで避けるゴンザレスに右カーフを当てるラフネインだがゴング。1Rフィニュシュならなかったゴンザレスはプレーオフ進出ならず。カマカのプレーオフ進出が決まった。 2R、先に中央を取るラフネイン。ニータップに行くゴンザレスを切るラフネインだが、ゴンザレスはシングルレッグから金網に詰めるが、突き放したラフネインは前に。 右前足を蹴られたくないゴンザレスはサウスポー構えに。オーソからニータップを狙うが、そこに右カーフを当てるラフネイン! バランスを崩すゴンザレス。サウスポー構えから頭を下げてダブルレッグに入るが、そこにカウンターの右ヒザはラフネイン! ゴンザレスの額が縦にぱっくりと割れ、ラフネインはカットしてると試合中にも関わらずレフェリーに指差す。流血にレフェリーがドクターチェック。その傷口の大きさ・深さにすぐに試合は止められた。 現地解説のジョン・マッカーシーは「このカットは縦に割れているからチェックが必要」と解説。その額がカメラにアップで映し出されると放送席からは「ああー」と声があがり、市川勝也実況は「月のように割れています」、解説の水垣偉弥は「すごい割れ方ですね…」と絶句。実況は「これは放送禁止ですね」と語るしかない傷口だった。 2023年シーズンでのヒザ蹴りでのTKO負けを経て、今シーズンの復活のためにタイ合宿も敢行してきたラフネインによる渾身のヒザ蹴りが、プレーオフ進出を決める一撃となった。 ケージのなかでラフネインは曲がったままの鼻で、「昨年はうまくいかなかった。ポイント稼ぎの戦いは嫌いなんだ。今日は落ち着いて試合が出来た。カーフキックも上手くいったし、いいヒザを入れたんだ。相手の脳ミソが出そうな一撃だったよ。これで16KOだ、タイトルまで行く。カマカとの試合が楽しみだ」と語った。