いま、日本の中小企業が危ない!...大企業では「当たり前」のことを「なにも知らない」中小企業のヒドすぎる実態
老後2000万円問題が叫ばれて久しい。しかし、生活水準を落としたくないのであれば「2000万円でも足りない」。政府の経済的支援を当てにすることもできない。現代日本ではサラリーマンであっても資産を形成することが求められている。そんな人は会社を買おう。もしあなたが一般的なサラリーマンならば、既に会社を経営するノウハウを自然と身に着けているのだ。 【漫画】刑務官が明かす…死刑囚が執行時に「アイマスク」を着用する衝撃の理由 本連載では、平凡なサラリーマンが会社を購入し成功した例を紹介しながら、具体的に「どうやって資本家として成功するのか」を『いますぐサラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』(三戸政和著)から一部抜粋して紹介する。 『いますぐサラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』連載第20回 『「万年赤字」企業を再生ファンドが「救済」...そんな“美談”のウラにある身勝手すぎる実態』より続く
会社の欠点を逆張りで考える
自分が買いたいと思った会社が、いまだにファックスで注文のやり取りをしていると知ったら、あなたはどう思うでしょうか。 あるいは、メールで送れないデータをUSBメモリに入れて取引先に運び、手渡していると知ったらどうでしょうか。 毎週同じお客さんばかりを車でルート営業していると知ったらどうでしょうか。 「こんな会社は買ってはいけない」と思うのではなく、逆張りで考えましょう。 「これなら簡単に経営改善できるな」と考えるのです。 これまでに私が実際に投資した会社では、「セールスフォース」というクラウドサービスを入れて、営業や顧客情報の管理の効率を上げると、2人分くらいの営業人員が必要なくなったということがありました。それだけで、年間500万円以上の利益を増やすことができたわけです。
中小企業にはこの発想がない
また、コロナ禍前の話ですが、別の投資先である注文住宅の会社で、お客さんのところに毎回、車で打ち合わせに行っていたところ、スカイプを導入したら、訪問回数を減らすことができて営業効率が上がったうえに、お客さんも喜んだということがありました。 それまでこうしたサービスを導入しなかったことに、なんらかの経営判断があったわけではありません。セールスフォースも、スカイプも、その存在すら知らなかったのです。 大企業では当たり前に導入されている効率化の仕組みですが、地方で中小企業をやっている人には、その発想がない、そもそも知らない、ということが少なくないのです。 だから効率化のシステムを導入するだけで、作業効率がアップし、コストが下がり、生産性が高まり、利益率が改善されるということが起きるのです。 これは投資ファンドだけに当てはまるものではありません。実際、「サラ3サロン」のメンバーが買った会社で、遊休エリアのある店舗を抱えている会社がありましたが、不要な店舗エリアを解約して、必要最低限のエリアで運営を開始したところ、それだけで月に数十万円のコストダウンができたそうです。元オーナーは大家さんと長年の付き合いがあったのかもしれませんが、過剰な家賃支払いを無駄だと考えず、思考停止して交渉すらしないままに支払い続けていたのです。