遅いグリーンに重いパターは合わないってホント!? 知っておきたい“軽いパターの選び方”と使用時の注意点
「昔の相棒」を再登板させてみるのもアリ
「グリーンが遅くなると、同じ距離を打つにも大きな振り幅が必要になります。しかし重いパターはその重さゆえ、『大きく上げる』のが難しい。その結果ショートしてしまったり、転がりのよさゆえに意図した以上に転がってオーバーしてしまうミスが出やすいんです」 「これに抗って重いパターで無理にしっかり打とうとすると、パンチが入るクセがついてしまったりして、ストローク自体を壊しかねません。ですので私は、遅いグリーン専用の軽いパターを使うことをオススメしたいですね」(小倉店長) 小倉店長自身も、グリーンが遅い日用に軽いパターをバッグに入れておき、朝のパッティンググリーンで試してから、その日どのパターでプレーするかを決めているそうです。 しかし実は、「軽いパター」を使うには問題があります。それは、いま大手メーカーから発売されているパターには「軽い」といえるようなモデルがほとんどないという点です。 そこで小倉店長は、昔愛用していた古いパターを引っぱり出してくるか、中古パターで気に入ったものを探すのがオススメだといいます。 「ヘッド重量350グラム未満くらいの軽いパターを使いたければ、15年くらい前のモデルを探すのが一番手っ取り早いです。私も今夏は、2005年モデルのパターを再調整して使っていました。どうしても新しいものが使いたいなら、ウエートを外すなどの加工が必要になることが多いので、工房に相談してみてください」(小倉店長) なお、遅いグリーンでショートしがちなアマチュアには、「大きな振り幅」でバックスイングするのが苦手という要因もあると小倉店長はいいます。 とくに軽いパターでしっかり飛ばすには大きな振り幅が必要になりますが、そういった大きなバックスイングでパッティングした経験がないため、違和感や恐怖心で必要十分なバックスイングが取れないのです。ロングパットでダフッてしまう人などはまさにこのタイプ。 軽いパターを使う際には、練習グリーンの端から端を打つような、大きな振り幅のストロークを練習してからにしましょう。
鈴木康介