自分もスメハラしているかも? 日本人の約6割が「自分や他人のにおいが気になる」約5割は「自分の汗は臭いと思う」日本人の体臭の特徴とは?
30~50代男性は「ミドル脂臭」に注意
ーー汗臭とは、どういったものでしょうか? 汗臭は、主に脇の下を中心に、新陳代謝が活発な10代~20代半ばに強く発生するにおいです。ワキのにおいには、お酢のような「A型」やカレースパイスのような香りがする「C型」、ミルクのような香りの「M型」、蒸した肉のような「E型」など7種類のタイプがあります。 さらに人によって7種類の配分が異なります。A型だけという人はおらず、「A型が◯%、C型が◯%」といったように割合によってにおいの傾向が決まります。 ーーA型やC型といったにおいの比率は、食生活やリズムなどによって変わるものなのでしょうか? もちろん体調や歳を重ねることで若干の変化はあるかもしれませんが、根本的に大きくは変わりません。ちなみに、日本人男性の汗臭の約8割が「A型」「C型」「M型」のいずれかの比率が高い、ということが研究で判明しています。 ーーでは、ミドル脂臭とはどういったものなのでしょうか? ミドル脂臭は女性には発生しない、30~50代半ばの男性特有のにおいです。汗に含まれる乳酸を常在細菌が代謝し発生する「ジアセチル」を原因物質としており、それが皮脂臭(中鎖脂肪酸)と混ざることで、使い古した油のような不快なにおいが発生します。 ミドル脂臭は主に頭頂部・後頭部・うなじを中心に発生しますが、男性は30~40代になってくると、若いころよりも頭皮の脂が粘着質になってきて、シャンプーでも落としにくくなるんです。 そこにミドル脂臭が蓄積されてしまうと、洗ってもにおいが落ちづらくなってしまう。よく耳にする「お父さんの枕が臭う」という問題も、実はこれが原因です。 ーー加齢臭とは異なるのですね。 30代半ば以降の体臭は、すべて加齢臭だと思われている方もいらっしゃるかと思います。しかし2013年に弊社の研究により、加齢臭とは違う「第3のにおい」であるミドル脂臭だということが判明しました。 加齢臭は、50代半ば以降から本格化するにおいで、ミドル脂臭とはまったく別のものになります。加齢臭は皮脂成分が酸化することで、胸や背中など体幹部を中心に発生し、枯草のような香りが特徴です。